Waseda University Senior High School早稲田大学 高等学院

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【連載 Gakuin Alumni 第3回】
2003年卒業 関根篤史さん

高等学院を卒業後、様々な分野で活躍する先輩に、学院時代から現在に至るまでの足跡や在学生・受験生へのメッセージなどを寄稿していただきます。
ぜひ、将来の進路や職業の選択に役立ててください。

第3回目の今回は、2003年高等学院卒業の関根篤史さん。学院在学中、大学在学中、そして現在の職業などについてご紹介いただきました。

関根さん(研究室にて)

◆ なぜ高等学院を受験・入学しましたか?

夢と希望を持って学院に入学

学院は早稲田大学の附属校であり, 自由な校風が特徴です。勉強ももちろん大事ですが, 自分のやりたいことにチャレンジできる環境があり, 日本中から優秀な生徒が集まってきます。私は, そういった仲間との交流が楽しみで, 学院への入学を決意しました。

 

◆ 高等学院在学中、どのような生徒でしたか?

貴重な経験とかけがえのない友人との出会い

私のクラスでは, 三年間自治委員を務めました。自治委員の活動をきっかけに, 環境プロジェクトの立ち上げの初期メンバーとなりました。私が所属していたときの主な活動内容は, 古紙回収や学院祭時の発泡スチロールのトレイの回収, 慶應義塾高校の環境プロジェクトとの交流です。この活動を通して, 一つのことを成し遂げる達成感を感じたり, また難しさを痛感したりする経験をすることが出来ました。

学院では, 私は文系に所属していました。この文系のクラスでは, 数学をしっかり勉強します。特に微積分は現在の研究でも使っています。学院でのこの数学の勉強をきっかけとして経済学に興味を持つようになりました。

学院の特徴は, ほぼすべての生徒が早稲田大学に進学することです。学院卒業以降も大学が同じなので, いろんな学部に行った友人と集まって, 一緒にご飯を食べたり, お互いの学生生活について話しをしたりしました。今でも学院で知り合った友人が最も仲が良く, そして何でもお互いのことを話すことができる, かけがえのない友人です。

 

◆ 早稲田大学在学中、どのような学生でしたか?

経済学との出会い

学院時代に数学を通して経済の事象を分析していく手法に興味があり, 政治経済学部経済学科に進学しました。サークルは, 国際政治経済サークルに所属していました。3, 4年生のゼミでは, マクロ経済学のゼミに所属しました。このゼミでの研究テーマは, 経済成長理論です。卒業論文では, 人的資本を考慮した経済成長モデルについて執筆しました。この学部のときから, 頻繁に図書館に行って, 経済学や数学の参考書を読んだり, 論文を読んだりしていました。

 

◆ どのように進路を選択して、どのような努力をされましたか?

博士号取得までの道のり

政治経済学部在籍時に, 経済学の研究の道に進もうと決意しました。学部卒業後は, 早稲田大学大学院経済学研究科へ進学, その後, カリフォルニア大学アーバイン校情報コンピュータサイエンス研究科に進学して, 統計学を学びました。その後, 京都大学大学院に進学しました。この間, 給付の奨学金をいただいたり, 家庭教師のアルバイトをしたりして, 2016年1月に経済学の博士号を取得しました。ここまでとても長い道のりでしたが, 博士号を取得してようやく研究者としてのスタートラインに立てた気がしました。

研究者・教育者としてのスタート

2016年4月に, 早稲田大学政治経済学術院の助教に就任しました。三年弱の間, 政治経済学部と経済学研究科で研究と教育に従事しました。具体的には, 学部では, 経済学入門や一年生向けのゼミを担当しました。また大学院では, マクロ経済学を英語で授業を行いました。大学院時代は研究に集中することができましたが, 助教という立場では研究だけでなく授業も同時に行わなくてはいけなくなったため, その授業準備に毎日追われていました。

現在の仕事について

2018年12月から, 千葉大学大学院社会科学研究院の講師を務めています。現在の仕事は大きく分けて二つあります。一つ目は研究です。研究では, マクロ経済学の実証分析を行っています。研究のテーマは, 「石油価格の変動とインフレ動学」と, 「イールドカーブの実証分析」です。研究を通して, MATLABやEViewsなどの数学・統計学のソフトウェアを使っています。毎年, 学会やセミナーで研究報告を行っています。教育では, マクロ経済学の授業を中心に, 一年生向けのゼミや3, 4年生のゼミでは, 統計学・計量経済学を教えています。教え子が私の授業を通して, 専門的知識や論文・レポートの書き方を学び, マクロ経済学のテーマで一緒に議論したり, また論文を書いたりするときに教育者としてのやりがいを感じます。

 

◆ 高等学院の受験生へのアドバイスを教えてください。

学院は様々なポテンシャルを持っています

ご存知の通り, 学院は附属校であり, 定期試験等でしっかり成績を残せれば, 受験なしで大学に進学することが出来ます。よって, 自分をどう律していくかが問われます。それは単に定期試験のための勉強をするだけでなく, 授業以外の時間をどう過ごすかが, 問題となります。学院の特徴は, いろんな個性をもった生徒の集まりだと思います。なので, 受験勉強の代わりに, その自由な時間を使って, 将来を見据えて仲間と一緒に過ごすことができるこの学院を是非受験して下さい。

 

◆高等学院の在学生へのアドバイスや期待することを教えてください。

学院でいろんなチャレンジを

学院在学中は失敗を恐れず, いろんなことにチャレンジして下さい。他の高校では出来ないことに三年間打ち込める貴重な時間だと思います。一冊の難しい哲学書をじっくり読むのも良いと思いますし, 資格の勉強をするのも良いと思います。学院には, いろんな個性をもった生徒が集まってきていると思いますので, 同じ学院生とともに, 部活や勉強に励んでください。また他の高校との交流を通して, 見聞を広めていって下さい。

 

プロフィール

早稲田大学政治経済学部から同大学院経済学研究科、カリフォルニア大学アーバイン校 情報コンピュータサイエンス研究科修了、 京都大学 大学院経済学研究科博士後期課程修了(博士(経済学))。京都大学 大学院経済学研究科附属プロジェクトセンター ジュニア・リサーチャー、早稲田大学 政治経済学術院 助教を経て、現在は千葉大学大学院社会科学研究院 講師。
専門はマクロ経済学分野で、「石油価格の変動とインフレ動学」「イールドカーブの時系列分析」等について研究。

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