みなさん。こんにちは。千葉県の公立小学校で教員をしている山本裕貴です。
前回は、国語の教材研究の中でも、素材研究が大切だとお伝えしました。今回は教材研究をもっと深掘りして、教材研究の三分類についてご紹介したいと思います。
植草学園名誉教授である野口芳宏先生の教育哲学を継承しておられる先生は、全国にたくさんいます。その中でも、教材研究について深く体系化しているのは、東京未来大学非常勤講師の山中伸之先生です。
山中先生は、教材研究を次の3つに分類しています。それは「素材研究」「指導事項研究」「指導法研究」です。
それぞれ詳しく説明していきます。「素材研究」とは、野口先生が仰られるものと一緒です。教師面をせず、一読者として作品を読むことです。ここが三分類の中でも土台となり、最も時間を割いて行うべきところです。
山中先生は素材研究の1つの方法として、語彙研究を挙げています。作品を読んでいく中で、言葉を辞書で調べていきながら読むということです。例えば、5年生の「大造じいさんとガン」には「爛漫」という言葉があります。これは、どういった意味なのか、類義語、対義語はあるのか、などを調べていくということです。
このように読んでいくと、大人でも知ったつもりになっている言葉がたくさんあることに気がつきます。「指導事項研究」とは、この作品を通して「何を教えるか」を明確にすることです。
国語科で教える内容は、「教材内容」と「教科内容」の大きく二種類があります。教材内容とは、作品の中身のことです。どんなお話しだったか、主人公はどのように変化したか、などです。
教科内容とは、その作品を通して子どもが獲得すべき学力のことです。こちらについては、次回詳しくお話ししたいと思います。「指導法研究」とは、指導事項を「どのように教えるか」を明確にすることです。教えるべき内容について、教師の発問によって思考させるのか、班で話し合わせるのか、作文をさせるのか、といった指導法について検討することです。
野口先生は「全国で行われている多くの研究授業は、指導法研究に偏っている。もっと素材研究をすべきだ」と仰います。たしかに、私たち教員は、作品を熟読せずに指導法ばかり考えてしまう側面があると思います。一読者として、作品に向き合ってから指導法を考える方がより効果的ですよね。
というわけで、今回は「教材研究の三分類」についてお話ししました。
次回は「教材内容と教科内容」についてお話ししたいと思います。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。