第3回 男女別学・共学どちらを選ぶ?

第2回は、制度としての男女別学・共学を話題にしました。今回は、保護者の立場から男女別学・共学の選択についてお話します。

私自身は小学校・中学校・高等学校は男女共学でした。そして、教員として前半は公立学校で男女共学、後半は私立中学高等学校の男子校に勤務しました。

前回お話したように、現在では別学の多くは私学です。私学は、その建学の精神すなわち創立者の教育理念に基づいて教育を行いますので、子ども自身に最適な教育理念の学校を選ぶことになります。

ジェンダーフリーの時代に男女の区別は薄れてきているかもしれませんが、この多感な時期に性別に関係ない環境で学校生活を送るか、多感な時期であるからこそあえて別学の環境で学校生活を送ってみるか選択するかの違いもあります。

私が教員としていくつか経験したことを振り返ります。
最初の共学校での出来事です。3月の合唱コンクールを控えたある日、ピアノ伴奏を含む数人の女子生徒がやってきました。それは男子が練習になかなか積極的に参加してくれないという訴えでした。案の定、合唱コンクール当日、担当したクラスの演奏は、歌詞の3番以降声が小さくなり、演奏が止まってしまうという結果になってしまいました。この出来事は今では「いい思い出」となってみな懐かしがっていますが・・・。これが男子校での合唱コンクールとなると素晴らしい歌声を張り上げます。合唱コンクールだけでなく語学の授業でもそうです。後半勤務した男子中高では、男子が異性の目を気にせず、おおらかに過ごしている様子が印象的でした。女子校でも同じことが言えます。


公立高校の男女共学はほぼ定着しています。また、私学でも別学から共学化する学校が増えてきました。女子大学の共学化もいろいろニュースになっていますね。こうした世の中の動きのなかでも男子校、女子校の存在意義は大きいと思います。ある種の「多様性」です。


ともかく、学校選択は子どもの特性を考え、学校説明会の説明などを参考に選択することをお薦めします。

次回は、「部活動」についてお話します。またお会いしましょう。

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