教員にとって避けても通れないものが保護者対応です。
保護者対応には気をつけるべきポイントがいくつかあります。
この記事では、保護者対応で気をつけるべきポイントを解説します。
今回紹介する内容を参考にして、保護者対応に自信を持ちましょう。
保護者対応の重要性
教員にとって保護者対応は重要な仕事の1つです。
子どもたちとの出会いに思いを馳せて教員になった方は多いでしょう。教員としての第一歩は、同時に社会人としての第一歩でもあります。
そのため、子どもだけでなく保護者とも良い関係を築くためにも、社会人としての気配りや心配りが必要です。子どもたちを支えるのは教員だけではできません。むしろ保護者の方が家族であるため、自分の子どもに対する思いは強いでしょう。
そのため時にはその思いが爆発し、教員に苦情や無理な要求を押し付けてくることもあります。
この時正しい保護者対応が身に付いていれば、保護者は満足してこれからも信頼してくれるでしょう。逆に間違った保護者対応を行えば、保護者からの信頼は薄まり今後の関係に支障をきたします。
保護者対応で気をつけるべきポイント
では、教員はどのように保護者対応をすればよいのでしょうか。まずは絶対NGな保護者対応について解説します。
絶対NGな保護者対応
絶対NGな保護者対応は以下の3つです。
- 自分の考えを押し付ける
- 社会人としてのマナーがなっていない
- 連絡を後回しにする
1つずつ詳しく解説しますね。
自分の考えを押し付ける
教員は保護者に対して自分の考えを押し付けてはいけません。
教員は常に子どもの前に立っていますので、気づけば「自分の教育は正しい!」と傲慢になることがあります。
もちろん自信を持つことは重要ですが、保護者の前で自信をそのまま押し付けてはいけません。
時には保護者の方と考えが異なることもあるでしょう。
そんなときに自分の教育観を押し付けても、保護者は納得しません。まずは保護者の考えや価値観も受け入れましょう。
社会人としてのマナーがなっていない
教員も社会人の1人です。そして保護者にとっては、教員は大切な子どもを預ける重要な存在になります。
そんな教員が社会人としてのマナーがなっていなければ、保護者は子どもを預けたくありませんよね。子どもは大人を見て学びます。
マナーがなっていない教員と子どもが毎日過ごせば、子どももマナーが悪くなるのではないかと不安になります。
保護者の前だけでなく、常に社会人としての意識を持ちましょう。
連絡を後回しにする
保護者への連絡を後回しにしてはいけません。子どもの日常には毎日何かが起きます。
そのため、ついつい「このくらいのトラブルなら連絡しなくてもいいかな…」と思ってしまいませんか?
また、忙しい教員にとって保護者への連絡はついつい後回しになってしまいますよね。
しかし、連絡しなかったために保護者が怒って連絡してくるなんてことは多いです。
この時あらかじめ連絡を入れておけば、保護者の方もしっかり話を聞いてくれるでしょう。
些細なことでも何かあればすぐに連絡しましょう。
信頼関係を築ける保護者対応の基本
次に信頼関係を築ける保護者対応の基本について解説します。信頼関係を築ける保護者対応の基本は以下の3つです。
- 真剣に話を聞く
- 共感する
- これからの話をする
それでは解説していきます。
真剣に話を聞く
まずは保護者の話を真剣に聞くことが大切です。真剣に話を聞くためのポイントは3つあります。
- 途中で口をはさまず、話を最後まで聞く
- 相づちを打ちながら聞く
- 真剣な表情で聞く
保護者は「聞いてもらえるかな」と不安を抱えながら話しています。
そんな状況でしっかりと聞いてもらえなかったら悲しいですよね。
保護者が安心するように「私はしっかり話を聞きますよ」という態度を示しましょう。
共感する
次に保護者の感情に共感し言葉にしましょう。
時には、保護者が「怒り」を持ってくることがあるでしょう。この怒りとは二次感情と呼ばれており、怒りの裏には「悲しみ」や「悔しさ」といった感情が隠れています。
この怒りの裏にある感情に共感していくことが大切です。
例えば、子どもが学校で怪我をしたと訴えてくる保護者の方には「悲しみ」という感情があります。
そこで、「悲しい思いをさせて申し訳ありませんでした」と怒りの裏の感情を理解して言葉にします。
すると、保護者は自分の気持ちを理解してもらえたと納得するでしょう。
これからの話をする
最後に保護者にこれからの話をしましょう。
保護者と話している時、どうしても過去の話を多くしてしまいます。しかしそれだけでは何の解決にもなりませんよね。最終的に「これからこのように対応していきます」と未来の話を明確にすることで保護者は安心します。
これからの話をすることで、保護者は教員へポジティブな期待を向けるでしょう。
対面でいるとき編
次に対面でいるときの保護者対応について解説します。
- 笑顔であいさつをする
- 相手の目を見て話す
- 服装や教室環境を整える
1つずつ見ていきましょう。
笑顔であいさつをする
まずは、笑顔であいさつをしましょう。
保護者の方と対面になった際、緊張する方は多いのではないでしょうか。
そのため、保護者を前にするとどうしても顔が強張ってしまいます。
しかし、それだと印象が悪いですよね。
また、そんな教員には保護者の方も不安を感じるでしょう。
笑顔で先にあいさつをすることで保護者の方も少し安心できます。
相手の目を見て話す
次に、相手の目を見て話をしましょう。ただ、目を見て話すことが苦手な方もいますよね。
そんな方は、相手のおでこあたりを見て話しましょう。
おでこを見ていても、相手は目を見て話をしているように感じます。
目を見て話をする方はぜひお試しください。
服装や教室環境を整える
最後に、服装や教室環境を整えましょう。
見た目を整えることで、視覚的に好印象を与えます。
心理的な安心を与えるためには、視覚的な情報がとても重要です。
特に第一印象は視覚的な情報が重視されて形成されます。
服装だけでなく教室環境など、保護者と話をする場所もきれいにしましょう。
電話対応編
次に電話での保護者対応について解説します。
電話対応のポイントは以下の3つです。
- 目的を明確にする
- メモを必ず取る
- 分からないことはすぐに答えず保留にする
1つずつ確認していきましょう。
目的を明確にする
教員側が電話をかけるときは、目的を明確にしましょう。
何を伝えるための電話なのかが分からないと話の内容があやふやになります。
また、保護者も「何を伝えたいのだろうか?」と疑問を感じますよね。
「今回は○○について連絡があります」と最初に伝えましょう。
もし、不安を感じる方はあらかじめ伝える内容をメモしてから電話をかけても良いでしょう。
メモを必ず取る
電話で保護者から聞いた内容は必ずメモを取りましょう。電話を終えてすぐに電話の内容を忘れてしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。
電話に集中していると、内容が多くて重要な内容を忘れることはよくあることです。
メモを取れと言われると「大変…」と思いますが、電話の内容を全て書く必要はありません。
重要な情報を単語でいいので簡単に箇条書きしましょう。
このようにすることで、情報を確実にキャッチできます。
分からないことはすぐに答えず保留にする
時には電話で聞かれたことが分からないときもありますよね。
そんな時は保留にさせてもらいましょう。
ここで分からないにもかかわらず適当に返答していれば、大問題になりかねません。
「分かるものに確認しますので、少々お待ち下さい。」と言えば、相手は待ってくれるはずです。
分からないことは、焦らずに保留にしましょう。
自信を持って保護者対応することが大事
保護者対応を苦手に感じる方は多いでしょうが、避けては通れません。
この際、苦手だからといって自信なさげに対応してしまうと、保護者は敏感に感じ取ります。この記事で解説した保護者対応の基本を知っておくことで、自信を持って保護者と接することができます。
保護者と信頼関係を築き、よりよい教育を行いましょう。