今回は、12月26日に昭和女子大学附属昭和中学校で行われた「受験生応援イベント!在校生・保護者インタビュー」の内容をご紹介します。
昨年合格した先輩は、受験直前の貴重な期間をどのようなことに注意して過ごしていたのでしょう。また、ナーバスになりやすいこの時期の受験生に対して、保護者の方はどのように接していたのでしょうか。実際に受験を突破した先輩だからこそ語ることができる、「この時期意識すべきこと」は受験生必見の内容です。
意識して欲しい3つの「あ」
中学校教頭の粕谷先生から受験生へエール!
イベントの初めに粕谷教頭からお話がありました。粕谷教頭は、今年3月に行われたWBCで大谷翔平選手が発言し話題となった「憧れるのはやめましょう」になぞらえて、入試を目前に控えた受験生に意識して欲しい3つの「あ○○○はやめましょう」を紹介し、「受験生はどうしても不安を抱えてしまうと思うけれど、これまで沢山勉強してきたのだから、焦ったり後ろ向きに考えたりせずに、今できることを前向きに考えることで気持ちを落ち着けて欲しい」とエールを送りました。
3つの「あ○○○はやめましょう」
1.「諦めることはやめましょう」
2.「焦ることはやめましょう」
3.「あの時こうしておけば…と考えることはやめましょう」
在校生・保護者インタビュー
続いて、在校生とその保護者の方へのインタビューが行われました。インタビュアーは中学1年の学年主任である玉井先生。インタビューに答えるのは本科コース1年のSさんとそのお母様です。
徹底した基礎問題対策
玉井先生:受験生だった去年の今頃はどんな生活をされていましたか。
Sさん:去年の冬休みはずっと冬季講習に行き、朝から夕方の6時くらいまで4教科の勉強していました。
玉井先生:お家ではどう過ごしていましたか。
Sさん:家では特に、塾でやったことのやり直しをしていました。やり直しをして、できなかったところをしっかり解決するという感じです。
玉井先生:お母様に伺います。その様子を見ていて、お母様はどんなサポートされていましたか。
お母様:試験が迫ってくると、私も「あれもこれもやらせなくちゃ」と不安になってしまうことがありましたが、その気持ちをグッとこらえて、接していました。
冬季講習で1日5時間、お正月特訓でも9時間は塾で勉強をしていたので、家ではそのやり直しを。特に基礎的な問題がきちんとできているか確認することを意識しました。それから、過去問題を意識して計算問題や漢字、四字熟語、慣用句などの基礎問題は毎日取り組ませていました。
勉強以外にも、翌日も元気に講習に行かれるよう、体を休ませるということも意識していました。
睡眠時間の確保が精神の安定にもつながる
玉井先生:リズムが狂ってしまうといけないから、ということもありますよね。生活面でのサポートとしては、どういうことを心がけていましたか。
お母様:どんなにやることが終わっていなくても、睡眠時間は絶対に削らないように心を配っていました。それから食事の面では、娘が食べたいと言ったおやつを手作りで用意したり、気晴らしになるかなと思うメニューを栄養面も考えながら作ったりしていました。
玉井先生:入試直前に生活リズムを整えていくということと、睡眠をしっかりと取るということは、試験を乗り切るためにもとても重要だと私も感じています。ちなみに、睡眠時間はどれくらい取っていましたか。
Sさん:遅くても10時半には寝て、朝は7時過ぎぐらいに起きていました。
玉井先生:しっかりと睡眠が取れていますね。では、Sさんがお母様のいろんなサポートの中で、特に「これはありがたかったな」と思うことはありますか。
Sさん:やっぱり美味しい食事を用意してくれた事が嬉しかったです。それから、夜遅くまで勉強をせずに休んだということが、精神の安定にも繋がったと思うので、そこがよかったです。
過去問を解くときに意識したこと
玉井先生:先ほど過去問の話が出ていました。例えば、算数の大問1の問題は一行計算ですが、大問1だけでも48点の配点ですから、私たちとしても、そこはしっかり落とさないでほしいと思っています。Sさんは過去問を解くときに、何か心がけていたことはありますか。
Sさん:算数はまず基礎問題、応用問題の順で解き、時間が余ったら基礎問題の見直しをするようにして、国語は、記述問題は時間がかかってしまうので、先に選択問題を解いて、時間配分を工夫していました。理科や社会も基礎問題を先に解くようにしていました。
玉井先生:基礎の問題の勉強方法として、Sさんが工夫したことはありますか。
Sさん:問題集を繰り返し解いたり、赤シートなどを使って繰り返し確認していました。そして、四字熟語や対義語など徹底的に覚えるようにしました。
出願時〜受験直前に意識たこと
玉井先生:お母様にもう一つ質問したいんですが、そろそろ出願の時期になりますよね。1月入試だともうすでに始まっている学校もありますが、出願の際に気をつけたことはありますか。
お母様:出願の時に入力する内容が事前に分かっていれば良いのですが、分からない学校も結構あり、入力時に慌てることがありました。例えば、志望理由の文字数制限などです。我が家では、志望理由はあらかじめ結構長めに書いておいて、そこからその文字数に合わせて抜粋して入力するといった工夫をしました。
玉井先生:最近の入試、特に2月の入試は短期決戦と言われていて、2月1日と2日は午前と午後と別の学校の試験を受ける方も多いですが、入試日程についてはどのようなスケジュールでしたか。
お母様:我が家は、2月1日から3日間の午前試験は全て昭和女子に同時出願をしていました。初日に合格をいただければよいですが、もしダメだった場合に娘のモチベーションが下がってしまうと困るので、その対策として1日と2日の午後は合格をいただけそうな学校に出願をしました。色々とシミュレーションをして日程を組みましたが、結果的には、1日目午後と、2日目午前の昭和女子中、そして2日目午後の3校に合格をいただく形になりました。
玉井先生:1日の午後試験で合格をもらって、自信を持って2日目に挑むことができたのですね。Sさん自身は、入試の直前に意識したことはありますか。
Sさん:私は1日目緊張しすぎて寝られなかったんですよ。家から学校に行くまでに時間あるから、その時間に頑張って心の調子を整えようと思ったんですけど、難しかったんです。どうしても考えすぎてしまう性格なのですが、それが原因で初日は落ちてしまったので、考えすぎないことが一番大事だなと思いました。ですから2日目は「1日目はたまたまメンタルが落ちちゃっただけで、2日目は絶対に受かってやる」と気持ちを切り替えるようにしました。
玉井先生:そこで気合が入ったんですね。
Sさん:はい。
受験生とその保護者の方にエール!
玉井先生:ではそろそろお時間になりますので、最後にSさん・お母さんから受験生の皆さんへメッセージをいただけますか。
Sさん:塾でやった問題が試験に出たので、大変だけど塾にはちゃんと行って、テキストを何度も解くのが良いと思います。あと少し、頑張ってください。
お母様:我々は初めての中学受験だったので、「何が正解なのか」と模索し続ける毎日でした。
受験を通して改めて痛感したのは、本人の「この学校に行きたい」という気持ちに勝るものはないということです。長い受験生活では息抜きも大事とはいえ、受験生なのに、漫画や動画見たり、お絵かきをしたりと、見ていて不安に感じることもあったのですが、本人のスイッチが入るタイミングを親が制御することはできないなと感じます。ただ、スイッチが入れば2月1日の本番当日まで、本当に学力は伸びます。我が家は12月の合格判定も20%程度でしたが、冬季講習でグンと伸びて合格することができました。
親の私からすると、やる気が見えないことの方がすごく多かったんですけれども、振り返ってみると勉強をやらない日はなかったんですね。なので、その持続力を信じて、親子と共々笑顔は絶やさずに最後まで頑張って欲しいなと思います。大変なこともあると思いますけれども、お子様を信じて元気に入試の日を迎えてほしいなって思っています。心から応援しています。
玉井先生:去年経験してるからこそお話しいただける内容だったと思います。そして今受験に向けて頑張っている受験生や保護者の方にも、今回のお話がパワーになって伝わったと思います。本日はどうもありがとうございました。
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今回は、昭和女子大学附属昭和中学校で開催された「受験生応援イベント」の中から、在校生インタビューの内容を紹介しました。
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