【教員志望の大学生へ】大学生のうちにやるべきこと

「将来教員になりたいけど何から始めればいいかわからない」「教員採用試験って難しいの?」大学生でこれから教員になろうと考えている方は、今からどんな学生生活を送ればいいのか、どんな活動をしておくべきなのかを、考えるでしょう。
この記事では、現在大学生で教員になろうと考えている方に向けて、教員志望の大学生が学生のうちにやっておくべきことをご紹介します。

教員採用試験とは

教員採用試験(正式には「教員採用候補者選考試験」)は、都道府県が設置している公立学校の教員を採用するための試験です。この教員採用試験に合格すると、試験結果の上位者から順に採用候補者名簿に登載されます。教員候補者名簿に登載された人は採用内定が出されますが、試験結果が芳しくなかったりすると内定が出ないこともあります。

受験資格には「教員免許状を取得済みであること」「自治体が設ける年齢制限以下であること」が必要で、これらを満たしていないと受験することはできません。
また受験資格の条件を満たしていたとしても、下記欠格事項の項目に1つでも該当する場合は、受験ができません。(教育職員免許法第5条第1項第3号〜第7号)

・成年後見人または被成年後見人

・禁錮以上の刑に処された者

・懲戒免職の処分を受けたことにより教員免許状が効力を失い、その失効の日から3年を経過しない者

・法令違反や非行により教員免許状の取り上げ処分を受け、その処分の日から3年を経過しない者

・日本国憲法またはその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党や団体を結成、またはこれに加入した者

2020年度の最終選考倍率は3.7倍で、受験者数に対して採用者数が多いため、倍率は減少傾向にあります。この傾向は受験生にとってはチャンスです。しかし、教員採用試験の難易度が高いことに変わりはありません。

大学生のうちにやるべきこと

教員志望の大学生のうちにやるべきこととして大きく3つ挙げられます。

1.人間力を身に着ける
2.教員採用試験に向けた勉強
3.面接対策

3つとも大学生のうちからできる内容になっています。また大学1年生からやるべきこともあれば、3年生のころに始めるべきなど、いつやるべきことなのか、それぞれ例も交えつつ具体的な内容を紹介していきます。

やるべきこと①人間力を身に着ける

教員志望者は「人間力」を身につける必要がありますが、社会人になってから身に着けようとすると、時間が圧倒的に足りません。ぜひ大学生の時間に余裕があることを利用し、魅力のある「人間力」を磨きましょう。
具体的な方法としてはアルバイトやサークル活動、ボランティアなど様々な経験を積んでおくことです。その経験の中から教員になったあとに活かせることや、何を学んだかをはっきりさせておきましょう。
例えばアルバイトで塾講師を経験した場合、授業前の予習や生徒と接するときの振舞い方、教え方など、教員になったあと活かせることをたくさん学べぶことができます。また、サークル活動に熱心に取り組めば、周りとの協調性やリーダーシップを身につけることもできます。
ボランティア活動をすれば、様々な考え方を持つ人たちにたくさん出会うことができ、物事を色んな角度でみることができるようになります。
ほかにも、本を読むことで知識や人間性、大人として必要な教養を身に着けることがができます。暇なときに興味がある本を読むだけでもいいのでぜひ実践してみてください。
これらはすべて1年生から始めることが出来ます。たくさんの経験を積むことは、教員になったあとも活かせる知識や考え方を身に着けることができるため、大学生活に少し慣れたころ始めるとよいでしょう。
たとえ教員になることを途中で諦めてしまったとしても、これらの経験が無駄になることは決してありません。どんどんチャレンジしていきましょう。

やるべきこと②教員採用試験に向けた勉強

いろいろな経験を積んだあとに教員志望の大学生が次にやるべきことが、教員採用試験に向けた勉強です。
まずは、試験の勉強を始める前に教員採用試験がどのようなものか理解する必要があります。なぜなら、志願する自治体よって試験の内容が異なるからです。自分が受ける自治体の試験内容をまずはよく確認してから、対策を練りましょう。
次に勉強法です。教員採用試験の対策は過去問を分析して出題科目、頻出分野を知ることが大切です。これらを知ることができれば、似た問題を反復して解くことで点数を上げていくことができます。
教員採用試験は出る分野と出ない分野がはっきりと分かれるので過去問の分析は必須です。
勉強方法の流れとしては、希望した自治体の出題傾向を分析したあと、参考書を活用し、実践練習として問題を解くといった流れです。
例えば、福岡県の教職教養の傾向としては、教職科目(教育原理・教育法規・教育心理・教育時事)、一般教養(人文科学・社会科学・自然科学)があります。試験時間は60分、問題数は30問、解答数は25問です。
このように過去問をみれば、受けようとしている自治体の傾向が分かるので、あらかじめ分析をしてから書店などで問題集を購入し、勉強を始めることをお勧めします。
また、勉強を始める時期についてですが、早いに越したことはありませが、あまり早くから始めてもモチベーションが保てない場合もあります。
二次試験の面接の練習などの時期も考慮すると、大学3年生になったあたりから始めるのが良いでしょう。ゆとりをもって勉強することができますし、ある程度目途が立ったら、二次試験の対策に集中できるからです。

やるべきこと③面接対策

教員採用試験において面接は、自治体によってばらつきはあるものの、かなり重要視される傾向があります。しっかり対策を練って、万全の準備をしておきましょう。
面接の対策としては「質問を想定しておく」「言葉遣い・身だしなみを整える」「はっきりと話す」といった最低限のことが非常に重要視されます。
特に必ず聞かれるような「長所と短所」「なぜ教員になろうと思ったか」などの質問は完璧に答えられるようにしておきましょう。
具体的な面接の練習方法として、まずは面接の質問にどのようなものがあるか情報を集めて、その質問に対しての自分なりの答えを用意しておきましょう。
ある程度その作業が終わったら、友達や大学の先生に練習を手伝ってもらいます。繰り返し練習を行うことで徐々に慣れてくると思いますので、最初はうまくできなくても大丈夫です。上手くできないことよりも、常に本番を意識して練習することを心掛けてください。
そのために練習の時から服装を整え、質問に対し簡潔にはっきり答え、やる気や熱意の感じられる表情で臨んでください。
面接の形式は、個人面接・集団面接・集団討論・集団活動・模擬授業・場面指導など様々なものがあります。自分が受ける自治体の面接の形式もきちんと調べてそれに応じた練習を行ってください。

面接の内容や質問対策についてはこちらの記事も参考にしてください。

やるべきことをやって、大学生活を有意義なものにして

大学生のうちに前述した3つのやっておくべきことを行っておくと、かなり合格に近づくことができます。
しかし、教員採用試験は非常に難易度の高い試験です。分析と勉強を繰り返し行い、できる限りの対策をし、挑んでください。
あらかじめの準備を整えなければ受かることは難しいです。しかし、皆さんの頑張り次第で結果は良い方向に変えられます。せっかくの大学生活の時間を有意義な意味のあるものにして、素晴らしい教員になってください。

またeduloでは教員採用試験を題材にした記事がいくつかあるので、ぜひ受験の参考にしてくださいね。

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