学歴は関係ない!教員に高い学歴が必要ない5つの理由を現役教員が解説!

学生の能力を図るうえで、1つの指標となるのが学歴です。高い学歴の人は、仕事ができる人に感じてしまうもの。しかし、試験で高得点を取れることと授業が上手なことは比例するとは限りません。そこで今回は、教員に必ずしも高い学歴が必要ない理由を5つに分けてお伝えします。「教員を目指したいけれど学歴に自信がない」と思っている学生の背中を押すきっかけになれば幸いです。

高い学歴がなくても教員になれる理由5選!

教員には学歴より学び続ける姿勢が必要

教員に最も必要なのは、学歴よりも学び続ける姿です。子どもたちは教員の学び続ける姿勢を見て「この教員に教えてもらいたい」と信頼を寄せるはずです。また、学び続ける教員の授業は、発問の工夫や学び合いの活動を取り入れ、授業が面白くなるようにアップデートされていきます。授業が洗練されることで授業のめあてが明確化され、子どもが今何をすれば良いか迷いません。反対に工夫もなく毎年同じ内容の説明を繰り返していると、子どもたちの学ぶ意欲が低下したり、教員のやる気が感じられず授業を聞かなくなったりする可能性があります。

高学歴=授業が上手ではない

授業の上手さは学歴と比例しません。試験で高得点を取る能力は、いわばインプットする能力と言えます。授業はインプットではなく、知識や技能を子どもにわかりやすく伝えるためのアウトプットする技術が必要です。優れたスポーツ選手が名監督になるとは限らないように、学生時代の優秀さと教員としての優秀さは別物なのです。

むしろ勉強が苦手だった人が教員になると、苦手な子どもの考え方が理解できるため、子どもたちがつまずきやすい授業の項目を予測できるなどのメリットもあります。「勉強は難しいけど頑張って理解したい」と考えている子どもたちの強い味方となるはずです。

高学歴でない教員でも活躍できる場面は多い

部活動や学級経営は、学歴と関係なくスキルアップできます。特に学級経営は教員のスキルの中でも、経験によって磨かれるスキルの1つです。学級経営が上手な教員は、子どもの意見に対して傾聴しつつ、指導すべきポイントは逃さないため、子どもの信頼を得ています。授業が多少稚拙な状態であっても、子どもから信頼されていれば学級経営が大きく崩れずに済みます。授業と学級経営は、車の両輪のように、どちらも重要な仕事のスキルです。たとえ学歴に自信がない場合でも、学級経営スキルを磨いていけば、全く問題なく教員として活躍していけるでしょう。

学歴が有利に働くのは入口=採用試験だけ

高学歴がメリットとして働くのは、教員採用試験の時でしょう。高い学力があれば、教員採用試験に合格しやすく、早い年齢で教員としてスタートできます。たとえば同じ採用1年目であっても、22歳であれば定年まであと40年ほどですが、30歳であれば30年間です。。長く教員経験を積めるほうがスキルアップしやすいので、経験値という点においては高学歴のほうが有利です。

ただ教員として働き始めたあとは、子どもとの関係をうまく構築できる教員になる必要があります。そのためには、子どもを子ども扱いせず、子どもたちの意見をしっかり受け止める姿勢が欠かせません。子どもと向き合わずに学力向上だけに注力する教員は、子どもとの関係が悪化してしまうはずです。

そもそも同僚の学歴に興味がない

筆者は14年間教員をしていますが、わざわざ学歴を尋ねられた経験は1、2回しかありません。どの大学を出たかよりも、授業の質や子どもたちとの関係性のほうが評価につながります。たとえば、一流の国立大学出身の教員が学級崩壊状態に陥ったケースを見てきました。知的探究心を刺激するような高度な授業が可能ですが、子どもたちの理解が追いつかない授業を繰り返した結果、学ぶ意欲を失った状態になってしまったようです。その教員にとっては「理解できないことが理解できない」という状態で、子どもたちとうまくコミュニケーションが取れず困っていました。

一方で、学歴は高くないけれど、子どもと良好な関係を築いて「また担任をしてほしい」と言われている教員も見てきました。どちらの教員も、本人が出身大学を言わなければ、誰も学歴を知らないままだったはずです。学歴でその人の能力を類推するのは、学生の間だけかもしれません。

実際の教員経験で感じる学歴の差

教員をしていて学歴差を実感する場面は多くありません。しかし、そうは言いながらもゼロではなく、高い学歴が武器となる場面が存在するのも事実です。小学校、中学・高校、進路指導の3つの場面について見ていきます。

小学校は学歴差を感じない

小学校教員が学歴差を感じる場面はほぼありません。なぜなら小学生の子どもたちは教員の学歴に興味がありませんし、質問されて答えたとしてもその大学の難しさが実感できないからです。

中学・高校は学歴が高いと良い

中学・高校では、高学歴のほうが良いと実感する場面が多々ありました。たとえば難関大学の入試問題の質問を子どもからされたとき、学歴の高い教員であれば専門教科でなくても答えることが可能です。学生時代に全ての教科に力を入れ、努力してきたからこそできることです。

また、中学・高校になると、子どもたちも教員の学歴に興味を持ちはじめます。実際、出身大学を聞かれた経験が何度もあります。子どもを良い大学に入れるために、学歴の高い教員に指導してほしいと考える保護者もいますので、筆者自身「高学歴であったら良かった」と感じる場面が多々ありました。

進路指導は学歴差を感じる

進路指導のなかでも、大学入試の指導では学歴の高い教員が活躍します。偏差値の高い大学に必要な勉強は経験者にしかわからないので、合格していない教員が熱弁を振るっても机上の空論となります。

学歴の低い教員が自信をつける方法4選

師匠(メンター)を見つける

尊敬できる師匠を見つけ、直接相談していくなかで「学歴より重要なこと」が見えてきます。師匠を見つけるコツは「各分野で見つけること」です。全ての領域で完璧な教員は存在しません。たとえば、授業の師匠や生徒指導の師匠、部活動指導の師匠など、分野ごとに尊敬できる人を見つけていきます。このように細分化すれば、あなたの身近にも尊敬できる師匠が見つかるはずです。

また、教員だけでなく子どもたちにも目を向けてはいかがでしょうか。子どもが必ずしも教員より劣っているとは限りません。10代にもかかわらず強い意志を持ち、夢に向かって努力する子どもがいませんか。もし身近に尊敬できる子どもがいたら、ぜひ「君を尊敬する」と伝えましょう。その子どもにとってもうれしい励ましとなるはずです。

授業スキルを上げる

教員として最も大切なスキルを上げて、自信につなげます。授業スキルを上げるためには、授業が上手な教員にお願いして、実際に授業を見学するのが最も効果的です。集団の動かし方や、発問の仕方は教科によらず使うスキルです。スポーツと同じで、実際の動きを見た方がイメージしやすいでしょう。

学力を上げる

学力を上げて自信をつけるメリットは、取り組むべきタスクが明確になっている点です。学生時代から続けてきた学習を続ければ良いので、何をしたら良いのか迷いません。また、客観的な数字として成果が出ます。徐々に学力が上がることで自信が付き、過去の学歴よりも将来の自分を見据えられるはずです。

大学院で学ぶ

現職教員として大学院に通い、学歴を高くすれば自信をつけられます。教職大学院とも呼ばれ、授業や学級経営のスキルをアップデートしたい教員が集まってきます。大学院で学ぶメリットは、周りのモチベーションが高いことです。学びたいという意欲がなければ大学院には来ません。レポートや修士論文の執筆と、教員の仕事とを両立させながら学んでいくため、決して楽な方法ではありません。しかし、最新の教育理論が学べるなど、知識のアップデートを行うには最適な方法でもあります。自治体によっては学費負担がなく大学院へ通うことが可能です。

教員は学歴よりも学び続ける姿勢が大切

高い学歴にデメリットはありません。しかし大切なのは多様化する子どもたちに合わせ、常に学び続ける姿勢です。日々接している子どもたちは、止まることなく成長していきます。教員もその成長に負けず、価値観やスキルをアップデートしていきましょう。民間企業と違い、明確な数値目標が立てにくいのが教員の働き方です。積極的に行動し続け、学歴とは別のあなただけのかけがえのない武器を作っていきませんか。

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