教員採用試験合格に向けて勉強のポイントを5つ紹介

教員を目指すために乗り越えなければいけない教員採用試験。単なる知識を評価するだけでなく人柄も試験では問われます。
受験者の良い部分を知ってもらい合格するために、ポイントを押さえた対策を立てましょう。

採用試験合格は教壇への壁

教員として教壇に立つためには「教員採用試験」を受験して、合格する必要があります。教員採用試験は、県の採用であればそれぞれの県が開催し、市であれば市が実施します。
私立学校では、それぞれの学校で募集があり、採用試験を受けます。
採用試験の内容は、自治体ごとに異なり、特色ある試験を実施しているところもありますが、基本的には対策をしないと合格できません。

教員採用試験の現状

まずは教員採用試験の現状を解説していきます。
大きく2つに分けて解説します。

採用試験の仕組みと倍率

採用試験の詳細は、それぞれの自治体の情報を調べてみてほしいのですが、基本的には「一次試験」と「二次試験」に分かれています。
試験時期は、夏休みに行われることが多く、一般的な企業の採用よりは遅いです。一次試験では、基礎的な知識や適性検査、面接試験があります。二次試験になるとさらに深い知識や論述力を問うような問題と面接試験というのが基本です。

教員採用試験の倍率は小学校で約2.5倍、中学校で約5倍、高等学校では約6倍と年々下がり続けています。これは教員が不人気であるということに加え、団塊の世代が大量退職したことに伴って採用数を増やしていることから倍率が下がっています。

採用試験の日程と試験課題

採用試験の日程は一次試験が1日で二次試験は2日間にわたって実施されます。
試験問題は教職教養と一般教養に分かれており、教職教養では教育に関する法律、地方公務員法などから出題、一般教養は受験する校種によって内容が変わりますが、高校から大学卒業レベルの基本的な知識から出題されます。

合格に向けてのポイント 5つ

次に合格に向けてのポイントを5つ解説していきます。

1.一般教養と教職教養の法規は「ポイントを覚える」しかない

まず、採用試験で合否に大きなウエイトを占める筆記試験は「一般教養」と「教職教養」の2つから構成されています。一般教養は概ね「大学入学共通テスト」と同じぐらいのレベルです。
出題範囲が広いですが、受験する自治体の過去問や同じ自治体の公務員採用試験の問題集が参考になります。

教員採用試験では一次試験と二次試験があり、どちらも一般教養が試験科目に入っていることが多いです。一次試験と二次試験では内容が異なることが多く、二次試験の方がより専門的な内容を聞いてきます。
一次試験の一般教養は選択式の問題が多い傾向もあるので、確実に問題を読んでミスをしないことが大切です。

教職教養では、大切な言葉を覚えていくのがポイントです。教員としての服務に関する法律、公務員としての法律などたくさんの法規がありますが、その中から重要な言葉はしっかりと覚えておきましょう。
特に「義務」や「服務」といったような言葉が付いている項目は、先生として知っているだけでなく、公務員として重要なことなので出題される頻度が高い項目になります。

2.過去問を見ると「出題傾向」が分かる

2つ目の合格のポイントは過去問です。教員採用試験は各自治体が行っているため、自治体ごとに出題の傾向があります。
特に教職教養ではその傾向が顕著で、ほぼ毎年出ているような問題がある程度の過去問をさかのぼっていくと見えてきます。
「教育法規」の出題が多いのか、「教育時事」の出題が多いのかという傾向も見えてきます。
過去問は、書店で販売されていたり、各自治体で公開(コピー可能)されていたりする場合もあるので、過去問の情報は各自治体の採用試験ページを確実にチェックしましょう。

何年分かの過去問を解いていると、よく出てくる言葉が見えてきます。よく出てくる言葉が分かってきたら、その言葉に関連する法律や問題などを調べて、予備知識として付けておくと効率よく勉強できます。

いわゆる教員採用試験に向けて勉強をする「セミナー」や「塾」でも過去問を取り扱いながら勉強していく方法が主流です。
自分の受験する自治体だけでなく、他の自治体まで広げて勉強するとより知識を深めることができます。

3.受験する「自治体(県や市)の教育方針」を確認しておく

採用試験は各自治体で実施しているので、採用する側も「自分の自治体の教育方針に共感してくれる人」を採用したいと考えています。
自治体の教育方針は、ホームページで公表されています。東京都であれば「東京都教育ビジョン(第4次)」が策定されており、東京都がどんな子どもを育てていきたいのか、どんな教師を求めているのかが示されています。

※東京都教育ビジョン(第4次)https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/administration/action_and_budget/action/vision2019.html

教育方針は、筆記試験で問われるケースもありますが、面接や小論文では必須の知識になります。
全てを覚える必要がありませんが、「教育目標」「教育の基本方針」は覚えておきましょう。面接で答えるときにも、教育目標や方針を根拠にしながら自分の回答を述べていくと、単に知識を持っているだけでなく、自治体の方針を理解した受験者であると認識されます。

4.最新の教育に関するニュースは確実にチェックしておく

4つ目の重要なポイントは、教育に関する最新の情報をキャッチしておくことです。
これは、国から出ている方針だけでなく、それぞれの自治体から出されている情報も含めてです。令和3年から4年にかけての話題になった教育関係のニュースと言えば「GIGAスクール」「教員免許更新」この辺りがキーワードになります。
また、いじめや不登校というのはここ数年学校現場が抱えている問題で、加えて「ヤングケアラー」という言葉も最近は出てくるようになりました。こうしたキーワードは面接や小論文で問われる可能性があります。

最新の教育情報を知るときには、「ただ知っている」だけではだめです。
例えば「GIGAスクール」の話であれば、今の自分がGIGAスクールをどのように生かすことができるのか、GIGAスクールで導入された端末を利用して、子どもたちにどんな力を付けさせることができるのかアピールすることが重要になります。
「いじめ」や「不登校」も同様で、自分が担任として子どもに関わっている際に、「いじめ」「不登校」の問題が発生したらどう対応するのか。この対応策を話し、論述することができるようにしましょう。

5.面接や論文には「的確な発信力」を入れる

教員採用試験で避けて通ることができないものに面接と小論文があります。考え方や人間性を調べる試験であり、教員としての資質を見抜こうとしてきます。

論文対策

論文が試験にある場合には論文対策が必要です。論文を書くときには、「自分が当事者であればどうするのか」という視点で書く必要があります。
論説にならないようにして、「序論・本論・結論」を意識した文章力が必要になります。また、面接でも同様ですが、自分の考えばかり述べるのではなく、なぜその考えなのかという「根拠」があると強いです。
根拠は、教育関係の法律、文部科学省や自治体が出している教育方針や指針で、根拠をもった文章が書いてあると強いです。

面接対策

員採用試験の面接は個別面接と集団面接がありますが、最近は新型感染症の影響もあり個別面接が主流です。面接の際のポイントは、「短い言葉・簡潔」です。
正解のない質問をされることも多く、人間関係の構築に関する質問や問題行動が発生したときの対応策を聞かれることもあります。ここでも「教師(当事者)としてどう動くのか」を意識して話ができるようにしておきましょう。

論文も面接も共通しているのが、答えを言うときに根拠を交えながら話をすることです。面接官は教師集団の中でどう動けるのかを見ています。
自分の考えだけで突っ走るのは危険です。根拠を元に話をすることができ、判断に迷うときには自分の考えだけでなく、周囲の意見を取り入れながら正しい判断ができる人かという点を面接官は見ています。

4.これからの現場を担う若い力に期待

ここまで、教員採用試験に合格するための5つのポイントを紹介しました。採用試験は、単に知識だけでなく「教師としての素養」を見抜くための内容になっています。
基礎的な知識の他に、面接や論文審査が付いているのは、素養を見抜くためです。ただ、問題集や過去問を解いて身に付けた知識だけでなく、教育実習などの経験、社会人(大学生)として積んできた経験も問われるので、話ができるように準備しておきましょう。
学校現場では、若い先生の力は大きいです。未来を担う子どもを育成してくれる先生を求めています。

 

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