【校長インタビュー#5】渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校の学校長 高際先生へインタビュー!

今回は渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校の高際校長にお話を伺いました。
高際校長が教員になったきっかけから始まり、教員になってから大変だったこと、授業における重要なポイントなど現役の教員必見の内容もあります。
さらに教員志望の方へ向けたメッセージもあり、充実した内容になっています。

高際校長が教員になったきっかけ

―教員になったきっかけを教えてください。

高際先生(以下敬称略):私自身が私立学校育ちなんですよね。
1989年に慶應義塾の理工学部を卒業しました。もともと高校時代から紆余曲折あるんですが,
教員を将来の選択肢の中の一つとして考えていました。
だから大学に入学したときから教員免許はとろうと思っていました。

私が新卒だった時代は、日本経済がとても好調でした。バブルですね。
また、現在に続く特徴が2つ登場した時代でもありました。
1つは男女雇用機会均等法がスタートしたことでした。女子大生にとっても職への門戸がおおきく開かれることと、就職の段階での男女差別が少なくなるという時代でした。

2つ目は、コンピューターが普及しだしたという時代とぶつかっていたことです。自動改札が普及する、そういった時代でした。

当時は商品開発にもコンピューターが普及し、理工学部からの就職域がすごく拡大した頃でした。

だからメーカーだけでなく、金融関係、保険や銀行にも理系の人材が多く採用されました。どの職業に就くかすごく迷ったんですが、その中でも教員という仕事に興味があったので、教員になることを決めました。以上が、教員を志した理由です。

私の家系が教員家系ということも決断の理由にありますね。

―差し支えなければ教員家系的な面の詳細を聞かせていただけますか?

高際:もともとこの学校の始まりは別の場所でした。第二次大戦後、この場所に移り、高等学校と幼稚園を経営していました。私の祖父がこの学校の経営に携わっていましたし、祖父も父も、それぞれ学校をつくりました。それでも家族から「先生になりなさい」と言われたことはありませんでした。
でもそういう環境で育ってきたので、教員という仕事は、かなり身近でした。

―では憧れて教員を目指したというよりは、家族が教員であったというのが強い理由ですか?

高際:仕事を知っていたというのはありますが、大学を卒業して、私の父も一般企業に就職してから教育現場に入ったので、『民間企業に入りなさい』とか『国家公務員になれ』と将来の選択について色々言われたことはありません。教員を目指すことはあくまで自分で決めました。

―学部を卒業して母校で教員になられたと思いますが、公立の教員採用試験を受けようと思ったことはなかったのでしょうか?

高際:私立学校で育ったので、私立学校が魅力的でした。教員になるからには公立の採用試験受験は受けようかなとは思っていました。

しかし大学4年で教育実習に行ったときに、当時の恩師の先生に『来年、教員の募集があるから受けるか?』と聞かれたので、『お願いします!』と答えました。その結果内定を頂いたのでそこはラッキーでしたね。

―私立は毎年募集があるわけではないのですよね。ただ募集があっただけでなく、自身の教科で募集があったというのは偶然が重なったということですね。

高際:今思っても、ものすごいラッキーだったと思います。採用枠は当時、6年に1回くらいしかなかったのですが、当時は、私自身すごく呑気に考えていました。一般の民間企業の説明会も見ていて、どうしようかと迷っている時に、最初にポンと母校の話があったので、割とすんなり決まったのかなと思います。

「母校の教員になることでカルチャーショックは薄かった」

引用:施設紹介 – 渋谷教育学園渋谷中学高等学校 (shibushibu.jp)

―新卒で母校の教員になられて、自身が生徒の時と学校の見方が変わることもあると思いますが、そういったことはありましたか?

高際:母校だったということもあったのでカルチャーショックみたいなのは薄かったです。私含めて4名の教員が入職しましたが、私以外の3人は独特の私立ならではの慣習にかなり戸惑っていました。

私自身は気にしたことがなかったんですが、実はその時に初めて、学校ごとの学校文化があるということを実感しました。『そんなに変わっているのかな』と思っていましたが、同期はすごく驚いていたので、それに驚いたほどです。

特に当時母校は女子校で、ミッションスクールでしたので、毎日礼拝をするんですね。だから学級担任になると礼拝で話しをしたり、お祈りをしたりしました。毎日の帰りのSHRの時にも必ずお祈りがあるんですよ。本当にお祈りで始まってお祈りで終わる学校だったのでびっくりされる先生型もいらっしゃいましたね。

中には人生でほぼ初めて礼拝に参加したという方もいらっしゃいましたし、学校行事でも先生1人と生徒がキャビンで共同生活をするというのもあったんです。

『先生と生徒が共同生活する行事があるんだ!』と驚かれたりもしましたね。私自身は参加していたので『そんなもんだ。』と感じていたのですが、同期の先生たちは『そこまで生徒と一緒にいるの?』と驚いていました。

私立の場合、転勤や異動が無いのである程度の学校文化というのは、受験生には話すことがありますが、教員を志望する方相手にはそこまで話さないですよね。

『誰にどのように聞いたらいいのか、誰が教えてくれるの?』と難しく考えてしまいますよね。実際、経験してみないとなかなか話せないので、一般企業でいう業界が違うくらい学校文化って違いがあると思いますね。

高際校長が教員になってから一番大変だったこと「授業」

―教員になって1年目に学んだことや大変だったことはありますか。

高際:就職したその日に、先輩の先生に「三日、三か月、三年ね」って言われたんですね。

とにかく最初は夢中で三日やりなさい。そうすればいろいろなことに気付くのでそこで修正しましょう。

三か月というのはほぼ1学期なんですね。
三か月は思ったように聞きながらやりなさい。たくさん失敗するから、それを必ず次の三か月で活かしなさい。三年経つと一周するから、少し慣れが出てくるので、その時にもう一回初心に帰ってやりなさいということを言われましたね。それはすごく印象に残っています。

大きな失敗というのは、実は、新任の先生はあまりしないものです。私自身、何と言っても大変だったのは授業で、一年目はホントに手探りで、うまくいかないことだらけでしたね。

この仕事が長いからこそ分かったことですが、教科の場合、生徒は最初に習った先生の癖がつくんですよ。だから、本校に教育実習に来た学生の授業を見ると、どの先生に長く習ったかわかるんですね(笑)

この仕事に就いてかれこれ30年近く経ちますが、未だにそう感じますね。そこで一年目の新任の先生が入ると、『自分は良かれと思って教えていることが果たして生徒にマッチングするかどうか』という点で苦労するということは多々あると思います。

悪いわけでは当然ありませんが、ミスマッチしないよう指導するということは非常に大変でした。
学生時代に、教え方にもバリュエーションがあるなんて、考えたこともありませんでした。
教科の先生は、大体得意な科目を専門にする方がほとんどです。学生時代は、ある意味マッチングしたからよかったものの、いざ教壇に立つとミスマッチしてしまうパターンがほとんどではないでしょうか。『専門分野だから大丈夫だ、私はこのやり方で得意科目になったんだし。』と油断してはいけないんです。

子供たちがどの教員に習ったかを考えて授業を構築しなおして、子供たちにわかるような問いかけとか、個々人の教えてもらった先生との理解がつながるような授業をしないといけないんです。それが本当に最初はすごく大変でした。

立ち上がりの新入生を持つということは大変で、ここできちんといろいろな共有ルールを伝えておかないと、あとから受け持つ先生が大変だし、何より生徒たちに迷惑をかけてしまうというのが一年目に一番思ったことです。
苦手な科目でも「楽しい」「わかる」という経験を積み重ねていく

―それってすごく難しいことですよね。

高際:そうですね。まとめていうと『生徒の顔を見ながら授業をしなさい。』ということなんですよ。子供たちってすごく表情に出るんです。

特に数学は、好き嫌いが分かれたりとか、得意不得意が割とはっきり出やすい教科なので、生徒のノートを見たり、個別指導も含めて、わからなくならないようにするための工夫は必要なんだなというのは思いました。

あと生徒はテストの点数にこだわるんですね。
ただ、生徒がこだわるからって先生もこだわりすぎるとお互いに手詰まりになるので、教員としては『子供たちが自分で勉強ができるような下支えをしてあげる。』ということが重要だと思います。

『良い成績ではないけど、授業に参加することは楽しいな。と思えるような授業を作る、わかる!』という経験を積み重ねるというのは特に数学については重要だと思います。勿論どの科目にも重要なことですが。

子供たちも、当然ながら勉強ができるようにはなりたいんですね。勉強ができるようになりたいし、わかるようになりたいんです。

知らない外国語のように全くわからないことを延々と聞くということではなくて、聞いていて楽しいということと、解けるということに少し差があるんですね。

何を考えているのか、思考回路とか、モノの見方という点は伝えることができるはずなので、そこはよく頑張らないといけないな。と最初の頃にすごく思っていました。
授業では「個々の能力への歩み寄り」が重要

先ほども申し上げたように、授業はワンパターンではありません。なので、色々なパターンで授業の練習をします。大学生の時に行う模擬授業は、大学生同士でやるので、皆さんすごく上手に見えるんですね。

基本のフォーマットができている分、それを生徒に合わせてカスタマイズします。しかし、学生の時に学んだフォーマットがいざ現場に出るとほぼ使えないということもあります。
つまり、基本のフォーマットが無い中でパターン別に合わせるというのはとても大変なことなんですよ。

例えば、レストランの場合だと、まずい料理や見栄えが下手な料理はお客様の前には出せないですよね。『その先どうすれば美味しくなるか、良い見栄えで提供できるか』というのはシェフの腕の見せ所ですよね。

教育に当てはめると、大学で教育学や専門分野などたくさん勉強してきて、たくさんの材料が手に入っているけど、これをどう活かしていくのか、どのような調理法であればそれぞれの材料の良さを引き出せるのか、ということです。
また、あまり習ったことばかりに固執して、それに相手を当てはめようとしないことも大切ですね。

今の学校が根本的に目指している『21世紀型の学校』の中に、生徒一人一人の力を伸ばす個別最適化の学びが謳われています。今までの学校は、型があって、そこに子供たちを合わせるんですね。

結果的に同じような型で学校から卒業していくという流れで来ていましたが、私が先生になったころから、生涯学習であるとか、経済成長が著しいこともあって、日本の企業も含めて、キャッチアップから変容しなくてはいけない時代になりました。

その人材育成については、学校の中で『学校の枠を決めてこれに則ればうまく行きますよ。』ということではないんです。
これからは個々の能力に歩み寄って、子供たちのいいところを強めてあげる。ということに変わりつつあるんです。

そうするとフォーマットを習うというのは、その子供たちにカスタマイズする力が先生たちには要求されると思うんですね。
だからプラスアルファでファシリテーター的な部分も要求される職種になってきたなと思います。

「教員は未来を生きる子供たちのロールモデルになれる職種」

高際:学校や先生というのが子供たちの世代にとって、一番一緒に長くいる大人なんですよね。だから子供たちにとって教員は大人のロールモデル的な存在になってきます。

例えば先生があることに対して関心をもっている、ということが子供たちにとって、そういう関心を持っている大人であることを身近に見れることはものすごいプラスなんですね。

先生ご自身も『新しい時代を生きる子供たちのロールモデルになるんだ。』というのが、実はこの仕事の一番面白いところだと思うんです。自分が生きていないであろう未来を生きる人たちに対して、その人たちのロールモデルになれっていうのはいろんな職業がある中で、とても未来志向な職業だと思うんです。
それが私の考える教員の面白いところです。

渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校のコロナ禍での変化

―コロナ禍で働き方などは変わりましたか。

高際:働き方改革の流れと、新型コロナによるオンラインの活用というのは進みました。
いろいろなところで一番質問が出てくる「(教員は)どういう働き方ですか」というのは特に中学・高校は学校によってものすごく違います。

小学校はおそらく、私立と公立で大きく違うということはないと思いますが、中学や高校は、特にクラブ活動と学校の関わりによってものすごく差が出ると思います。
なので「どのくらい働きますか」と言われると難しいですね。
研究日が指定されていても研究日が休みという認識は持ちづらいでしょうし、忙しいかと聞かれれば忙しいです。

一番難しかったことは、対面でやれていたことを100%オンライン上でやるという発想ではなくて、もともと対面とオンラインでは、できることが違うのでオンライン授業はオンライン用に構築しなきゃいけないんですよ。
オンライン用のものに過去の対面授業の経験を強引にすりあわせようとするとうまくいかないという割り切り方が難しかったです。

オンラインというのはあくまで画面とキーボードなんですよ。でも日本の対面は紙と鉛筆なんですよね。
この二つの親和をタッチペンでタブレットに書かせるということとしたときに、タッチペンというのは作業させるのは良いんですけど、400字詰め原稿用紙に文章を書くっていうためのものではないんです。

また、欧米でもある本来のオンライン授業というのは、オープンなWEB環境に立ち入ることができるので外部ツールの使いやすさが格段に上がるんですね。
この外部ツールを使えるかどうかというのが二つ目の課題だと思います。日本でも整備が進んでいますが著作権の問題がありますね。それからアクセスできるデータの問題も感じました。

今の新任教員と高際校長が新任教員だったときとの違い

―今の新任・若手教員と高際先生が新任・若手教員だったときの違いはなんですか?

高際:スキルや環境はガラッと変わりましたね。
当時はワープロが無くて、すべて手書きでした。コピー機は輪転機という印刷する機械があって、少し上の世代の人たちは専用のペンでわら半紙に刷っていく作業をやる文化が少し残っていた世代です。

ワープロが入ってきて、PCが入ってきて、今はプリントアウトせずに画面でやり取りできるというスキルの点はすごく変わりました。
だから教員が持っている基礎スキルというのが、ツール面ですごく変わったなと思うのが一つです。

教えるという点では昔も今も変わらないんですが、マインドセット的に言うと、私たちが先生になった時代というのは日本が右肩上がりだったので、将来に対して全体的に明るい雰囲気があったんです。
これは学校によらず、社会全体が上向きだったんですね。

それが失われ10年、20年を経て、今は停滞気味でニュースで経済成長などを見ると、日本だけが負け組だというような雰囲気があり、そういう未来展望についてとても夢を語りづらくなっています。
むしろ、堅実な発言をされる方が増えたかなと感じます。

悪いことではないんですけど、社会の反映でもあるので、学校現場に限ったことではないと思います。
学校に限った部分でいうと、私たちの時は学校は学校ごとにクローズドな空間だったんですが、今はオープンになりつつあるところが学校が変わったなと思うところです。

学校の中だけで閉じてすべて完結させていた時代が長く続いていましたが、海外研修や宿泊研修などで生徒だけで行動することは変わったところだと思いますね。
昔は遠足のおやつまで教員が決めていたところもありましたからね。

私たちの時は留学すると高校の単位が取れなくて一年の留年することも当たり前でした。
今はそれが30単位まで認定して良くなったことなどの変化も、一つのクローズドから変化したルールです。
昔は学校の中で3年間過ごさなければ3年で卒業できません、ということだったので。
海外でしっかり勉強してきたのであれば単位として認めて良いんじゃないか。というのは学校が開かれたことの一つの証拠でもあるかなと思います。

教員になる上では「いろんな経験」が重要

―教員になるのに重要なことは何だと感じていますか?

高際:先生になるのに何が重要ですか?といろいろ言われることはあります。
『自分をさらけ出す勇気がいる』とか、『生徒としっかり向き合う気持ちがいる』とかってあるんですけど、
若い先生だったら先生になるために何が必要かではなくて、とにかくいろんな経験をしてほしいですね。

それが先生であるその人を作り、その人という人物が生徒の前に立つことで先生になるので。先生っていうフォーマットがあるわけではないので、みんな違って良いんですよ。

一番大変だけど大事だなと思うのは、先生の経験を生徒の前に立つときに、人から聞いたことだけではなくて自分事として伝えることができるか。ということです。
先生自身が自分事としてきたことがたくさんある授業は面白いんですよ。

生徒が夢を語ってきた場合の教員の対応

―生徒がもし将来の夢の話をしてきたら、どう対応するのが良いですか?

高際:なりたいって言われたら、よく聞いたうえでしっかり頑張れって言って、よく聞いてあげることですよね。
なりたいのは先生じゃなくて生徒なので、生徒のほうがはるかに調べていて、その子の調べていることのほうが正しいんですよ。

だから先生の仕事は、それを一生懸命聞いてあげることだと思います。
夢については無理をしすぎていないかとか、普段から生徒を見ているところからこんなアプローチをしてみたら、というのは言ってあげられるんです。

だから先生ができることは生徒個人に向き合うことですね。
かなえるための工程を生徒が一緒に探してほしいというのであれば探してあげるし、生徒が聞いてほしいというのであれば聞いてあげるのがすごく大事なんですけど、先生って答えを言わなきゃいけないって思いこんでしまう方が多いです。
でも、答えが言えることっていうのは世の中ではすごく少ないんですよ。

だから、先生が答えられないことがあっても良いから、答えられない分しっかり聞いてあげることが重要になるし、生徒が自分事であれば調べてあげることもできますよ。
先生たちができることは生徒個人がどういう人でどういう風に感じているかということを、一緒に話してあげることはできるんですよ。

いかんせん、ものすごく長い時間一緒にいるので、その生徒が自分自身で気が付いてその道を選んであげれば、それが先生の仕事なんだと思います。まあ勉強については、教えるという部分はまだまだ残りますが(笑)

学習指導における生徒との関わり方

高際:学習指導においては、生徒が質問しやすい授業にするってことですよね。
そして生徒の質問を上手に活かすことができる先生は授業力が高いって言われます。

授業自体の内容がわかりにくくて質問だらけになることは良くないんですが、ある程度、子供たちの反応とか、子供たちに気づいてもらって質問してほしいというところがあると授業が生き生きするんですね。

生徒からすれば自分の疑問に対して、それが授業に反映されることで、どの子にも自分たちも参画しているという意識が出てくるんです。
『グループワークをやって発表しましょう。』というのも根っこは一緒で、本人たちに授業に参画させることが狙いで、別にグループワークが狙いではないんです。

だから先生の話を聞いて1時間が終わるというのが授業ではない、というのが今の指導の流れです。でも授業力については若い先生でもすごい力のある先生は多いですね。

教員志望の方へ向けたメッセージ

授業や研修を通して求められる「自調自考」と共に。

―教員志望の方へ就職前に注意してほしいこと、やってほしいことなどのメッセージを頂けますでしょうか。

高際:疑問点があれば、就職する前にきちっと聞くべきだと思います。
やっぱり、これを言ったら悪い印象を持たれるんじゃないかと思うこともあると思うんですけど、私学の就職は一生のことなので、やっぱり決断する前に採用する側に聞くべきだと思います。処遇や待遇面を含めて、自分が聞きたいことはちゃんと聞くっていうことですね。

それからもう一つは学校の雰囲気ですね。これを軽視しないということなんです。
データだけで見ればどういう学校かというのはある程度つかめると思うんですけど、
どうしてそういう学校になったかというのは、学校の雰囲気が影響するんですよね。

だから、学校行事にどんなものがあるのかとか、それに教員がどのようにかかわっているのかというのは、学校の雰囲気を知る一つの手立てになります。

特にコロナ禍では、各学校のホームページでいろんな様子が出るので、その時の生徒さんの様子を見るのも非常に良いんじゃないかと思います。
友人に志望している学校の卒業生がいればどんな学校か聞いてみてもよいと思います。

先生の仕事はわからないけど、生徒たちが先生をどのように見ていたかというのは、非常にその学校の雰囲気を作っていると思いますよ。
あとは近年、大学が教員養成をしっかりやっていて、専門部署が学内にあるはずなので、そこの先生とよくコンタクトを取るのも1つです。

自分の大学の先輩で志望している学校に行っているという方がいるというのを関係者内で共有している可能性がありますし、先生方と話をしていても後輩が来るなら相談に乗ってあげたいと思う先生も多いので、そういう方法もぜひ使っていただきたいですね。

あとはとにかく、先生にかぎらず、社会人になると時間が無くなるから勉強とか経験とか学生時代に充分にやってほしいですね。長い目でみて、自分の経験になることに挑戦してほしいです。それは先生になった方は皆さんがおっしゃるんじゃないかと思います。

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