行事が多い!勉強が難しい! 長い2学期の過ごし方をご紹介します

3学期制の学校であれば、夏休み明けから始まることの多い2学期。1学期と同じ4か月弱の学期ですが、長期休み明けで生活リズムを戻せなかったり、年度半ばの気の緩みが起きたりして、実際の日数以上に長く感じる人も多いでしょう。また、2学期の厄介な点としては、

  • 児童生徒に「慣れ」が生じてしまう
  • 学習内容が難しい上、(学校によっては)行事が多い

といったことが挙げられます。今回の記事では、注意すべきポイントと対処法を順番に紹介していきます。

子どもの「慣れ」を看過しない

子どもたちが、1学期に指導したはずの学校生活のルールを疎かにしてしまったり、忘れてしまったりしているケースは、2学期にたびたび起こりがちな問題です。具体的な内容としては、「私物や学校の備品を整理整頓できているか」「始業前に準備、着席できているか」「廊下を走らず、歩けているか」「きちんと挨拶できているか」などが挙げられます。

2学期を過ごすにあたって、教員側は「1学期はできていたから大丈夫だろう」という甘い考えを持ってはいけません。このような考えで子どもたちの「慣れ」を看過してしまうと、学級全体の風紀が乱れ、最悪の場合は学級崩壊を招いてしまいます。1学期に指導したルールについては、子どもたちがきちんと身につけるまで根気強く伝え続けましょう。

荒れるクラスの特徴は?

気の緩みがちな2学期を円滑に過ごすために、荒れてしまいがちなクラスの特徴も紹介していきます。

まず一つ目は、「教員と児童生徒の関係性が崩れている」こと。優しくて面白い先生は人気があると思いますが、子どもたちに友達のように錯覚させてはいけません。教員もクラスの一員として子どもたちと同じ目線で物事に取り組むべきですが、あくまで指導する立場にあります。時には嫌われ役を引き受けながら、クラス全体をまとめていかなければなりません。

二つ目は、「教員が子どもたちに対して固定観念を持っている」こと。クラスの子どもたちと新年度に初めて出会ったという教員であっても、1学期の終わりまでに一人一人の性格や個性などを把握できたのではないでしょうか。

しかし、長い夏休みを挟み、1学期と2学期とでは子どもたちが全くの別人に変わっていることもあります。子どもたちは、心身ともに日々成長しており、人間関係や精神性など、さまざまな変化が生まれるのです。1学期に子どもたちを見ていた眼で、2学期を過ごす子どもたちを見ていると、小さな変化を見逃しかねません。こうした綻びが、人間関係のこじれや、学級崩壊につながってしまうのです。

「難しい学習」と「度重なる行事」を両立

学校によっては2学期に「運動会」「学習発表会」「音楽会」といった様々な行事が開かれ、学年によっては「修学旅行」「校外学習」なども行われます。一方、2学期はどの学年においても重要な単元が多く、子どもが学習につまずいてしまいがちです。2学期は、子どもたちの習熟度により一層気を配りながら、一つ一つの行事をこなしていかなければなりません。

行事の準備で授業が減る…対処法は?

行事によっては、授業時間を準備に充てなければならないケースもあるでしょう。また、教務主任から各学級の担任たちに一括で準備時間が示され、教員自身の裁量で変更できないこともあります。こうした事態に備え、大切にしておきたいことは以下の2点です。

  • 余裕のある授業計画を立てる

例えば、中学校などで定期試験を控えている場合、教科担任は「テストに出題される単元が終わるまで何時間必要か」「テストまでに何時間授業できるか」をクラスごとに把握しておきましょう。

また、1学期以上に難しくなった学習内容を短時間の授業で終了させてしまうと、子どもたちに内容が定着せず、のちの学習にも響いてしまいます。常に2時間ほどの余裕ができるように授業計画を立て、余った時間は単元の復習などに使いましょう。

  • 授業と家庭学習、自主学習を使い分ける

授業時間が限られている場合はなおさら、有効に時間を使うことが大切です。例えば学習内容を復習する際、簡単な問題は宿題にし、難しい問題は授業で解説するとよいでしょう。朝礼前後に短時間の「自主学習タイム」のようなものが設定されていれば、この時間に復習課題を出しましょう。

目標を設定し、気を引き締める

長い学期を乗り切るには、子どもたちの気持ちを切らさないようにすることが大切です。勉強が難しい上に行事も多いと、子どもたちはストレスを抱え、やる気を失ってしまうこともあります。しかし、子どもたちが壁を乗り越えて大きく成長するチャンスでもあります。

また、学習や行事に取り組むにあたり目標を設定させることは、子どもたちのモチベーションを上げるために大切なことです。「運動会や学習発表会で優勝する」という大きな目標だけでなく、小テストや学習ドリルなど、日々の学習に関する小さな目標を一つ一つ立てましょう。教員側は、目標を達成させた子はもちろん、目標に向かって全力を尽くした子たちを褒め称え、成長を促していきましょう。

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