教員は研修もそこそこの状態で、いきなりクラス担任を任せられることが多いです。そのため、若手教員の多くは、学級経営や授業づくりなど、多くの不安を抱えているでしょう。
そこでこの記事では、若手教員が読むべき本をご紹介します。
学級経営に役立つ本
子どもたちを前にしたとき、知識よりも実際に子どもたちと触れ合い、試行錯誤することが大切だと考えている方は多いでしょう。しかし、知識や技術を備えておくことで教員としての幅が広がります。
この知識や技術を効率的に学ぶには、本を読むことがおすすめです。ここでは、下記の2冊をご紹介します。
学級経営の心得
この本は、YouTubeでも教員向けに情報を発信している宮澤悠維氏が、学級経営のエッセンスを網羅的に紹介しています。ルールの作り方や給食の配膳など細かく書かれており、初任者にとっても実践しやすい内容です。
学級経営の基礎が詰まっているため、今自分ができていることとできていないことを、客観的に確かめられます。学級経営がうまくいくことで、自信を持って教員として働けるでしょう。
心理テクニックを使った!戦略的な学級経営
この本では、心理学のテクニックから、学級経営術が紹介されています。
学級経営は長年の経験から、感覚で運営されていることが多いです。そのため、先輩教員にアドバイスを求めても、自分ではうまくいかないこともあるでしょう。
この本では、心理学という科学的な知見から学級経営を豊かなものにすることをねらいとしています。様々な仕組みの裏付けを知ることで、目的に合わせた学級経営を行うことが可能です。
なぜか仕事がうまくいく教師の7つのルール
「教員の仕事入門」と言うべき一冊です。発生の仕方や目線など、基本的なテクニックが細かく記載されています。
学校現場は常に忙しい状況です。そのため、中堅教員やベテラン教員も若手を育成する時間を多くは取れません。
この本は、現場で一緒に働いている先輩教員からいただく具体的なアドバイスのような内容です。教員の仕事について分かるので、自信を身につけるためにおすすめの一冊となっています。
授業づくりに役立つ本
授業づくりに関しても、手探りで行う教員は多いでしょう。もちろん、授業はその場での対応も重要です。しかし、授業も基礎がなっていないと後で大変なことになってしまいます。
授業は学級経営にも繋がりますので、学級崩壊になる可能性があります。
[図解]授業づくりの設計図
この本では、「授業をつくるとはどういうことか?」を図解で説明しています。一般的な教育本は文章で論理的に説明されていますが、それだとなかなか頭に入らないという方もいるでしょう。そのような方にこの本はおすすめです。
図で教育課題を説明することで、自分の授業づくりに必要な事柄を拾い出して読み進められます。丁寧かつ簡潔に説明されているので、読みやすいです。
授業づくりの考え方
この本は小学校教員向けに書かれていますが、どの校種の教員にもおすすめです。いわゆる「授業づくり」の本ではなく、「授業づくりの考え方」を学べる一冊になっています。
授業づくりと言われると、基本的にまず教材研究をし、指導案を描き、指導案通りできたのか確認するといった流れを思いつくでしょう。この本では、そういった考え方を覆してくれます。
子どもが「学び合う」オンライン授業!
いつ通学できなくなるか分からない現代で、オンライン授業は重宝されています。しかし、オンライン授業と対面授業は全く異なるものです。そのため、多くの教員はオンライン授業をうまく行うことができません。
この本では、Zoomを使ったオンライン授業の実践例や方法が説明されています。オンライン授業でのつまづきやすいポイントやツールの活用法など、細かく説明されているため、この一冊でオンライン授業のやり方を理解できます。
これからの教育について学べる本
プログラミング授業の導入や英語必修化など、近年教育は変わり続けています。そのため、教員も常にアップデートしていくことが大切です。
まんがで知る教師の学びシリーズ
この本では、漫画で教員のスキルや教育学を解説しています。漫画なので読みやすく、時間がない中でも読むことが可能です。
まんがで知る教師の学びシリーズは全3シリーズあり、それぞれ異なるテーマを解説しています。
特にシリーズ1は教育現場での課題やそれを乗り越えるための工夫、考え方が分かりやすく紹介されています。若い教員やこれから教員を目指している方におすすめです。
学校の「当たり前」をやめた
この本の著者は、様々な教育改革を行い注目されている麹町中学校の校長である工藤勇一氏です。この一冊で、様々な観点から、これからの学校教育について考えることができます。
工藤勇一氏は、麹町中学校で宿題やクラス担任、中間・期末テストを廃止しました。こういった改革をなぜ行うのかについて、詳細に説明されています。
また、この本を読むことで、当たり前と思っていた学校の行事や習慣について考え直せます。学校教育で「何が本当に必要なのか」を考えることで、これからの教育について考えられるでしょう。
自己啓発本
次に、自己啓発本についてご紹介します。自己啓発本を読んで自分の考え方を整理することで、教員として成長するでしょう。
嫌われる勇気
この本では、鉄人と青年の討論を通して、アドラー心理学について解き明かしています。アドラー心理学について日本ではあまり知られていませんが、フロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠です。
アドラー心理学について学ぶことで、対人関係についての悩みや不安が解決します。学校内でも、人間関係のトラブルが多くあるでしょう。この際、アドラー心理学を知っていると、「他人とどのように付き合っていくのか」という問題に悩むことは少なくなります。
人を動かす
この本は、日本だけで500万部突破しているベストセラーです。人が生きていく上で身につけるべき人間関係の原則を実例を元に説いています。
教員をしていると、簡単に「子どもを動かそう」と考えてしまうことはありませんか?そして、「思うように動いてもらえなくてイライラする」なんてこともあるでしょう。
しかし、この本を読むと、人を動かすためには「まず相手を理解する必要がある」という基本的なことを思い出させてくれます。主に人間関係の話ですが、全ての話が教育に通ずるものとなっています。
読むだけではなく、実践してこそ意味がある
今回は、若手教員におすすめの本をご紹介しました。教員は研修もそこそこに、現場に立つことになります。今回ご紹介した本を読むことで、自信を持って働けるようになるのではないでしょうか。
ただ、本を読むだけでは、あまり意味がありません。今回ご紹介した本は全て、実践してこそ意味があります。1つずつでも良いので、得た知識や技術はすぐ実践しましょう。
本ページは、アフィリエイト 広告を利用しています