養護教諭の1日のスケジュールとは?保健室の先生を解説

「養護教諭って普段何をしているの?」「保健室の先生って暇そう」と思っている方はいませんか。
養護教諭と言うと、けが人や体調不良者の対応をしているイメージが大きいかと思いますが、それ以外にもやるべきことはたくさんあるのです。
特に年度初めは健康診断もあり、遅くまで残業をしている先生や休みの日まで出勤して働いている先生もいます。
今回は、養護教諭のリアルな1日のスケジュールを紹介していきます。

養護教諭の役割

養護教諭が1日にこなす主な役割は次の5つです。

  • けが人や体調不良者の対応を行う救急処置
  • 子どもたちの体調を確認する健康観察
  • 水質検査や学校内の環境をチェックする環境衛生管理
  • 保健の授業や子どもたちの健康問題に関する指導を行う保健教育
  • 保健だよりや掲示物を通して行う啓発活動

子どもたちがより良い学校生活を送ることができるよう体と心をサポートし、環境を整えていきます。

養護教諭の勤務時間

養護教諭は他の教職員と同じ勤務時間で働いています。
各自治体によってばらつきはありますが、たいてい8時〜17時で設定されており1時間の休憩時間を除き、7時間45分から8時間の勤務時間となっている学校が多いです。
しかし、子どもたちの登校時間が7時45分から8時30分に設定されている学校が多く、その時間に合わせて早めに出勤しています。
また、日中に保健室登校の子どもたちの対応など児童生徒対応の時間が長くなると事務作業が進みません。
子どもたちが下校してからの事務作業となるため、定時を超えて働いている人が多いのが現状です。

養護教諭の1日のスケジュール

養護教諭の1日の主なスケジュールをまとめました。

始業前

  • タイムカード打刻(出勤簿押印)
  • 朝礼
  • 保健室環境整備(換気、掃除、冷暖房運転)
  • あいさつ運動、児童生徒受け入れ

登校する際にけがをしてしまった生徒の救急処置を行うこともあります。
また、最近は感染症対策のため体調チェックを行う場合が多いです。
体調チェックの方法は1人1人検温を行う、家庭での検温結果や体調をGoogleフォームやシートに記録しチェックする等、学校によって様々です。
保健室登校の子どもがいる場合は受け入れを行い、担任と1日の過ごし方を相談します。

日中

  • 環境衛生検査(水質検査や教室内の気温や湿度のチェックなど)
  • 健康観察チェック、入力
  • 校内巡回(トイレチェック、せっけん液やアルコール消毒液の補充など)
  • 保健だより、掲示物の作成
  • 保健指導の授業
  • 児童生徒対応

児童生徒対応には、けが人や体調不良者の対応、保健室登校生徒の対応、悩み事を聞くなど心のケアを行うこと等があります。
場合によっては保護者へお迎えをお願いしたり、病院受診の手続きを行ったりします。
病院への付き添いは複数配置の場合は養護教諭が行うことが多いです。
しかし養護教諭が1人しかいない学校の場合は他の教員に行ってもらいます。
万が一、他の事故が学校で起こった場合に対応する必要があるからです。

授業後

  • 会議
  • 先生たちとの情報共有
  • 事務作業(来室記録の入力、申請書類等の整理など)
  • 保健指導の準備
  • 部活動

養護教諭が部活動の顧問を持つ場合もあります。
その場合、部活動が終わってから事務作業を行います。
来室記録の入力は保健室来室者の統計であり、子どもたちの健康課題の発見と改善のために重要な仕事です。
また、教育委員会への報告文書や、学校で起こったけがの保険となるスポーツ振興センターの申請書類も作ります。
事務作業量が多いので計画的に処理していかなければなりません。

そして、授業後特に重要なことは先生たちとの情報共有の時間です。
子どもたちの保健室での様子を伝えクラスでの様子を確認すること、行事での役割確認等を行います。
養護教諭は学校に1人または2人しかいないため、他の先生たちとの情報共有することで同じ方向を向いて子どもたちのサポートを行う必要があります。

養護教諭の1日:学校行事がある場合

行事がある場合、養護教諭のスケジュールは変則的になります。

健康診断

健康診断は養護教諭にとっての一大イベントです。
半日から1日かけて行われることが多く、事務作業はほとんどできなくなります。
また基本的には保健室が健診会場として使われたり閉鎖したりする場合が多いので、児童生徒対応は行うことができません。
健康診断の日はいつもより早めに出勤して準備をし、片付け等で退勤時間が遅くなることが多くなります。
健康診断が終わってからしばらくの間は、結果をまとめたり、子どもたちに保健指導を行ったり、受診のおすすめを発行したりする仕事に追われます。

体育祭

体育祭はけが人や熱中症などの体調不良者が、多く出やすい日なので気が抜けません。
基本的にはグランド内にある本部テント内に待機してけが人や体調不良者の対応を行います。
体育祭の日もいつもより早めに出勤し、救急処置用品の準備を行わなければなりません。
体育祭終了後は他の先生たちと片付けを行います。
また、対応した子どもたちの数が多くなるので記録の入力に時間がかかり、退勤時間が遅くなることが多いです。

文化祭や始業式、卒業式などその他の学校行事

その他の学校行事の際、養護教諭のスケジュールは学校によって様々です。
他の先生たちと同じように、保健室対応とは全く関係のない役割を任されることもあります。
あえて役割を与えられず、けが人や体調不良者が出た際にすぐ対応できるようにしていたり、保健室登校の生徒と行事に参加したりすることもあります。
学校行事は子どもたちの普段の様子を観察できるとても良い機会なので、役割がなくても保健室にずっといるということは基本的にはありません。

養護教諭の1日:長期休暇の場合

長期休暇は比較的余裕ができるスケジュールになっています。

夏休み

4月から6月に行われた健康診断の事後措置として、健康診断票の作成を行うことが多くなります。
健康診断票は全ての結果が1枚の紙にまとめてあるもので、児童生徒1人1人に作成しなければなりません。
小学1年から中学3年までの結果が記録されている小中学校版と、高校版があります。
健康診断票は手書きで作成する学校もあれば、データ入力を行い印刷して作成する学校もあります。

冬休み

加湿器の掃除や校内の大掃除等を行うことが多いです。
健康診断の日程を調整する等、次年度に向けての準備を少しずつ始める場合もあります。

春休み

新年度の準備に追われる一番忙しい長期休暇です。
健康診断の準備を行うことが多いですが、校内の環境整備を行ったり、名簿や書類の整理を行ったりします。
その他、部活動参加したり、普段の業務でやり残した仕事を進めたり、県や地域の養護教諭の集まりで行われる研修会などの出張に参加したりすることもあります。

まとめ

養護教諭の1日のスケジュールを知ることができたでしょうか。
ここに載せているのは一例で学校によっては、保健室以外の仕事が振られる場合もあります。
また、県や地域の養護教諭の集まりで役職があると、そちらの仕事もやらなければなりません。

「保健室の先生って暇そう」と言われることも多いのですが、実はこんなにも細々した仕事があるのです。
こんなに仕事があるなんて大変そう!と思う方もいるかもしれません。
しかし、子育てや介護等をしながら時短勤務で働いている方、スケジュールをしっかり組み立てて定時で退勤できるように意識して働く方も多いです。
年数を重ねると仕事にも慣れていきますので、あまり気負いすぎずにいきましょう!

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