【意外と知らない】教員の一日のスケジュール

教員の仕事と聞くとどのようなものを想像しますか?
「学生と一緒にワイワイして楽しそう」「授業準備が大変そう」「ブラックっぽい…」などさまざまなイメージがあるでしょう。
では実際のところ教員はどのような仕事をしているのか、1日のスケジュールを参考に紹介していきます。

生徒が登校する前に教員の1日は始まっている

多くの学校で勤務開始時間は8時や8時15分からとなっています。
しかし、生徒は7時半など教員の勤務時間よりも、前の時間帯に登校していることもあります。

生徒が早く登校する理由は、部活動の朝練習や、委員会活動、生徒会活動、クラスでの集まり、行事前であれば、その練習などです。
つまり、教員は勤務開始時間よりかなり前に学校に到着している必要があります。
そのため多くの教員は早くて7時前、遅くとも8時前には学校に到着しています。

そして教員が学校に到着したら、まずは出勤のチェックをします。
パソコンに入力するタイプや、タイムカードを切るタイプなど自治体によって様々です。
また、講師の場合は出勤簿に印鑑を押すパターンもあるでしょう。

その後職員室へ向かい、職員室の環境整備をします。
窓を開け換気をし、冬場であればストーブ、夏場であればクーラーや扇風機をつけます。
また、職員室の電話に留守番電話が入っていないかを確認したり、ポストの郵便物の確認をしたり、ポットに来客用のお茶を用意したりします。
これらの作業は、早く出勤した人で手分けをして行うことが多いです。

職員室の環境が整ったら、次に生徒の使う場所の整備をします。
昇降口の扉を開けたり、教室や廊下の窓を開けて換気をしたりします。
このときに簡易清掃を行う場合もあります。
特に、教室の机の整理整頓や落書きや落とし物がないかなどのチェックは、子ども達が気持ちよく教室に入ってこられるように気を配っておきます。
中には、黒板に朝のメッセージを書いておくマメな教員などもいます。
一日の予定を書いておいたり、登校後に提出しておくべき物などを書いておいたりすると、スムーズに連絡事項を伝達することができます。

環境整備後は、授業や配布物の準備をします。
理科の実験や家庭科の調理実習など、教科によっては当日の朝にしか準備ができないこともあります。

その後、生活指導として校門に立ち、登校してくる生徒に挨拶をして迎え入れます。
その際には、生徒達の服装や髪型、身だしなみのチェックも欠かせません。
一日の中で最初に生徒達の表情を見る場となるので、積極的に校門に立つと良いでしょう。
中学校や高校の場合は部活動の朝練習があることもあるので、顧問は安全上その練習に立ち会います。

一通り生徒が登校し、朝のルーティンに入ったら、8時半頃から職員室で朝の打ち合わせが行われます。
打ち合わせは紙上で行われたり、教科や学年毎で行われたりする場合もあります。
そこでは一日の予定の流れや学校全体の行事の確認、不審者情報や最新のニュース情報など、リアルタイムで必要なことが伝達されます。
この場では、予定や留意事項をしっかりと確認することが大切です。

以上が生徒登校前に行っている教員の仕事内容です。
慣れるまでは生徒が登校するまでに、ヘトヘトになってしまいそうですね。
ここからやっと教室へ向かって生徒と合流し、朝の会やホームルームを始めていきます。

授業

授業が始まるのは基本的に8時45分頃からです。
生徒にとっては学校のほとんどの時間は授業です。
この5時間、6時間の授業をどれだけ充実させられるかは教員の力量によります。
ここでは簡単に授業における3つのポイントをご紹介します。

1.ゴールをはっきりさせる

まずはその授業のゴールを生徒に示しましょう。
「○○が分かることが目標」「○○について考える」「教科書の○ページまでやる」などです。
そうすることで生徒も「ここまでで終わりだな」と目星が付いてモチベーションが上がります。
また、目標をはっきりさせることで身に付けさせたい力も明確になるでしょう。

2.児童生徒が主体的に取り組める活動を取り入れる

一昔前は教員が教壇に立ち、教科書の内容を話す。
子ども達は板書をノートにひたすら写す、という授業がメジャーでした。しかし今は時代が違います。子ども達自身が思考し、それを仲間で伝え合い、発表し、高めていく力が求められています。
これが教育基本法でいう「個人の価値を尊重」「自他の敬愛と協力を重んずる」というところでしょう。
またそれに伴って、児童生徒が受け身ではなく主体となって授業を展開できるような内容を考えなければいけません。

3.楽しく安心できる雰囲気を作る

授業は失敗に寛容な場でなくてはいけません。
子ども達にとって苦手な教科の一時間はそれはそれは苦痛の時間でしょう。
それならば少しでも安心してその時間を過ごせるように、教員側も工夫が必要です。
答えやすい発問にしたり、間違った答えを頭ごなしに否定しないようにしたり、生活に密着した話題を提供したり、できることはたくさんあります。
クラスの全員の居場所となるような、温かい雰囲気作りを心がけましょう。

生徒の休み時間は教員の休み時間ではない

一日の中で休み時間は昼休みを含めて約5~6回あります。
生徒達の休み時間は、教員にとっては休み時間ではありません。
教員は給食やお弁当の時間ですら休憩することはできません。
授業中は教室という狭い場所で秩序を保っている学生集団ですが、休み時間には生徒達は自由な行動をとります。
話し声も大きくなり、一度盛り上がってしまうといざという時の大人の指示も通りにくくなります。
つまりそれだけ危険が増えるので、注意していなければなりません。

さらに、授業内容について質問にくる生徒もいるかもしれません。
緊急で保護者からの連絡が入る場合もあります。
自由時間だからこそ、授業中よりも気を張って周りに目を向ける必要があります。

このように、予想していなかった出来事が次々と起こる休み時間には、優先順位を決めて行動をすることが求められます。
児童生徒が下校した後や居残り指導で対応可能なことは可能な限り後回しにすると良いでしょう。

安全に関わる緊急事態や、次の授業準備は最優先事項とし、その日に児童生徒に返却しなければいけない連絡帳や宿題ノートのチェックなども忘れてしまわないようにしましょう。
休み時間はわずか10分、15分という短い時間なので、あれもこれもと詰め込みすぎないようにしましょう。

生徒下校後

生徒達が下校したこの時点で、時間は15:00もしくは16:00です。
部活動がある場合は大体18:00頃となるでしょう。
この後には細々とした雑務が残っています。
どのような雑務が残っているのか確認してみましょう。

  • 【会議】
    職員会議、教科会議、学年会議、主任会議、行事検討会議、進路会議、生活指導会議など
  • 【学級日誌点検】
    生徒が日直や当番制で記入した日誌の内容をチェックをする
  • 【宿題、課題点検】
    未提出や充実度を確認し成績の参考とする
  • 【提出物点検
    書類の提出状況を確認する
  • 【保護者連絡】
    ケガや体調不良の連絡、提出物や積立金の未納の連絡などを入れる
  • 【欠席者連絡】
    学校を休んだ児童生徒に体調を尋ね、学校の様子を伝える連絡を入れる
  • 【翌日の授業準備】
    スムーズに授業を行えるように教材研究を行う
  • 【通信の作成】
    学年便り、学級だよりなどを作成し管理職に決済を回す
  • 【行事の準備】
    大きな行事(校外学習、音楽会、運動会など)が控えている場合は計画・企画を考案する
  • 【教室整備】
    児童生徒の忘れ物や大きな汚れがないか、戸締まりはできているか確認する
  • 【校務分掌を進める】
    自分の校務分掌(特別活動、生活指導、給食指導など)で必要な事柄を進めておく
  • 【調査書やアンケートの記入】
    自治体や教育委員会からの調査書やアンケートに答える
  • 【資料作成】
    保護者会の資料や会議の提案事項の書類を作成する
  • 【部活動の準備】
    大会の申し込みや備品の注文、予定表の作成を行う

これらをこなすとなると、基本的に19時や20時を過ぎます。
このように「え、これって教員の仕事なの?」と言いたくなるようなことまで本当にたくさんのやるべき仕事が教員にはあります。
これらが日々の業務ですが、何かイベントがあったりイレギュラーな生活指導などがあったりするとプラスして仕事が増えます。

教員の1日は忙しく過ぎていく

教員の一日はとても慌ただしく過ぎていきます。
小学校であれば同じクラスの生徒達とずっと一緒に過ごす苦労が、中学校や高校であれば、同じ内容の授業をクラス毎にアレンジする苦労があります。普通の企業と違って残業代もでません。

そんな教員の業務の改善術もeduloでは紹介しているので、よかったらご覧ください。


それでも、エネルギーいっぱいの生徒達と一緒に過ごす毎日は、教員にとってもかけがえのない有意義な時間であることも確かです。

業務効率を考えて、少しでも余裕を持って生徒との1日を過ごしてくださいね。

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edulo編集部edulo編集部

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