私立学校の教員採用の求人では1名の募集に対し、多いときは100名以上の応募があります。
まずは書類選考を通過するために正しい書き方で履歴書・職務経歴書を記入して応募しましょう。
また、複数の教員採用の求人に応募するためにも履歴書・職務経歴書で力を入れるべき記入項目を押さえて、限りある時間で教員採用で採用担当者に見てもらえる質の高い履歴書・職務経歴書を作成しましょう。
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履歴書の書き方(左面)
履歴書を記入する前に
履歴書はキレイな文字で書けなくても丁寧に記入することを意識しましょう。
氏名の横に押印欄のない履歴書がベターです。万が一、氏名の横に押印欄のある履歴書を使用する場合、押印を失敗してしまうと修正ができないため、履歴書を書き始める前に押印してから記入を始めましょう。
日付
履歴書を持参して提出する場合は「持参する日付」、郵送の場合は「投函する日付」を記入しましょう。
※西暦と元号、どちらでも問題ありませんが、履歴書の日付、学歴・職歴欄、免許・資格欄と職務経歴書は西暦と元号のどちらかに統一して記入しましょう。
写真
男性も女性もスーツを着用して3ヶ月以内に撮影したものを貼り付けましょう。
男性の場合
シャツは第一ボタンまで留め、派手な柄でないネクタイを着用しましょう。
髪型は特段の理由が無ければ、清潔感のある印象を持たれるように短髪が望ましいです。
女性の場合
第一ボタンまで留められるレギュラーカラーのシャツがベターです。
長い髪の方は一つにまとめて襟にかからないように、前髪の長い方は斜めに流して目に影ができないようにしましょう。
学歴・職歴
「学歴」「職歴」と見出しを付けて分けて記入しましょう。
学歴
私立学校の教員採用では中学卒業から記入することが一般的です。ただし、私立の小学校を卒業した場合は小学校卒業から記入しましょう。
また、私立学校の記載は「私立○○」という記入ではなく、「学校法人○○学園 ○○高等学校」など正式名称を記入しましょう。
記入例
・学校法人●●学園 ●●学園中学高等学校
・学校法人●●学園 ●●中学・高等学校
職歴
アルバイトは職歴に含めません。学習塾や予備校ての指導経験は趣味・特技欄や志望動機欄でアピールしましょう。
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履歴書の書き方(右面)
免許・資格
免許、資格を取得した時系列順に正式名称で記入しましょう。
教員免許状
中学校・高等学校を分けて正式名称で記入しましょう。
記入例
・小学校教諭二種免許状 取得
・中学校教諭一種免許状(保健体育) 取得
・高等学校教諭専修免許状(地理歴史) 取得見込み
教員免許状以外の免許・資格
専門科目により記載した内容が不利になることがあります。アピールになるものを記入しましょう。
趣味・特技など
ひと目で内容が理解できるように、箇条書きで簡潔に記入しましょう。補足や活動期間、受賞歴などをカッコ書きで記入しても問題ありません。
内容によっては面接時に質問される部分のため、本当に得意なことや、好きなことを正直に記入しましょう。
記入例
・スポーツの場合
中学生の頃から●●をしており、現在も週1回程度、地域のチームで●●をしています。チームメイトとのコミュニケーションを大事にしながら活動しています。
・読書の場合
小説やエッセイなどジャンルを問わず、週に1冊読むことを3年前から継続しています。
志望動機
教員採用の採用担当者が最も注視する項目です。
公立の学校と違い、私立学校は各校に「教育理念」があります。「教育理念」に対してどう思ったか、何ができるのか、何をしたいのかを分かりやすく記入しましょう。
記入例
貴校の教育理念である「●●」ということに対し、▲▲の経験で貴校に貢献できると思い志望いたしました。
▲▲の経験は教育実習の時に指導教諭から教えていただき、また実際に授業をしたことで意識をするようになりました。
以降、自身の学習や学習塾のアルバイトでも意識して指導を行っております。
教育理念である「●●」を実現するために▲▲の経験は重要だと感じているため、自身の経験を活かし貴校の教育に貢献していきたいと考えております。
本人希望記入欄
採用された際に絶対に必要な条件でなければ「貴校の規定に従います。」のみで構いません。また、私立学校の求人に応募する前は自身では絶対に必要な条件であると考えていても面接を通じて学校を理解することで、「条件がかなえられなくても、この学校で働きたい」と思うことも多々あります。
特段の理由がない限り「貴校の規定に従います。」と記入し、面接の時にすり合わせていくのが基本です。履歴書を提出している段階では選考する側の学校に主導権があるケースが多く、この段階では希望や要望について記入しないほうがベターです。
記入しても良い例
・複数の雇用形態で募集がある場合
私立学校の教員採用では一度の求人のタイミングで「専任教諭」「常勤講師」「非常勤講師」の雇用形態をまとめて募集することがあります。その場合、自分が希望する雇用形態を記入しましょう。
記入例
非常勤講師を希望します。
(他校で非常勤講師として週2日、8単位の指導を行っているため)
・健康上の理由で就業に関する希望がある場合
持病により定期的な通院が必要である場合などについては記入しましょう。採用側は日常の業務の影響を判断するため「業務に支障はありませんが」と付け加えて記入しましょう。
記入例
業務に支障はありませんが、腰痛による通院のため月に一度、16時に退勤させていただけますと幸いです。
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職務経歴書の書き方
職務経歴書を記入する前に
私立学校の教員採用の求人では履歴書は多くの場合、手書きが必須であったり、手書きが好まれます。しかし、職務経歴書については印刷したもので構いません。
注意点として、現在の応募者の経験や能力がわかる逆編年形式(直近の業務内容からさかのぼっていく形式)が主流となっています。
また、私立学校の教員採用では一般企業と異なり、採用担当者など採用に関わる人(校長や理事長)の年齢が比較的高いため、ネット上のテンプレートを使用する際は文字サイズを大きくして作成しましょう。
日付・氏名
履歴書と同様に履歴書を持参して提出する場合は「持参する日付」、郵送の場合は「投函する日付」を記載しましょう。また、氏名を忘れずに記載しましょう。
職務要約
職務経歴書は履歴書と教員採用の採用担当者の見る順番が異なります。履歴書の場合は学歴や志望動機欄を最初に見ることが多くありますが、職務経歴書は上から順に見ることが多くあります。今までの職務経歴で、どのような経験をして、どのような能力があるのかを簡潔に記載しましょう。
一般企業の経験が長い場合
年齢にもよりますが、一般企業の経験をプラスに捉える学校は多くなってきています。
志望する学校で仕事をするのに役に立ちそうな経験や能力を書くようにしましょう。
記入例
大学卒業後、新卒で一般企業に就職し、●●部に配属となりました。●●部では主に▲▲の業務を行っており、1対1の対面対応から1対複数名のプレゼンテーションや講義形式での対応の経験があります。いずれの場合においても相手に伝わりやすくするため、パワーポイントで補足資料の作成や、反応を見ながら言葉を変えることで理解を深めてもらえるよう工夫して業務を行っていました。
入社してX年ほどでチームリーダーを任されることとなり、今までの業務に加えて、管理業務(実績・人事)を行うことが増え、社内の■■においてチームが社内表彰されることもありました。
職務経歴
以下を必ず記載しましょう。
- 企業名・学校名
- 期間
- 雇用形態
- 業務内容
学校での就業経験は基本的にはプラス材料となるため、必ず記載しましょう。
どのような雇用形態でも授業は必ず持っているため、
担当していた科目(例えば理科の場合、物理・化学等の専門科目で記載)、担当していた単位数(4単位 × 3クラス等で記載)、指導のレベル(大学受験指導であれば、国公立二次試験レベル等で記載)などどのような授業をどれくらい担当していたのかが明確にわかるように記載しましょう。
学校教員以外の経験
「職務要約」と同様に志望する学校で仕事をするのに役に立ちそうな経験や能力を書くようにしましょう。
記載したほうが良い経験など
・社員研修やプレゼンなど大人数の前で話す(伝える)経験
・最低限のofficeソフトのスキル(特にPowerPoint)
・社員研修のプログラム・カリキュラム作成
・対面や電話等での苦情・トラブル対応の経験
自己PR
自己PR欄は最後にどのような形で志望する学校に貢献できるかをアピールする項目です。学習塾や予備校でのアルバイトの経験や他の項目で記載できなかった内容を織り交ぜてアピールしましょう。
履歴書・職務経歴書の最終チェック
- 誤字・脱字はないか
- 学歴・職務経歴に不足はないか
- 学校名や所属組織は正式名称で記入・記載しているか
- 免許・資格は正式名称で記入してあるか
- 難易度の低い免許・資格を記入していないか
- 趣味・特技は質問されても回答できることを記入しているか
- 志望動機は空白が目立ったり、文字を詰め込みすぎていないか
- 本人希望記入欄は常識の範囲内で勘違いされない表現で記入されているか
- 職務経歴書に日付、氏名を記載しているか
- 職務要約は分かりやすい文章になっているか
- 職務経歴に不足はないか
- 自己PRは採用側や採用担当者にメリットがあるように記載しているか
私立学校の教員採用では履歴書の提出が必須となっています。
正しい書き方で採用担当者の目に留まるような志望者の人間性が伝わる履歴書を作成しましょう。
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