怒涛の年度始まり 新任教員の着任からの流れを紹介!

この記事を読んでいる人の中には、この春から新任として現場デビューをする人や、講師として教壇に立つ予定の人も多いのではないでしょうか。どのように教員生活がスタートするのか緊張していることでしょう。

では早速、どのように4月が始まっていくのか大まかな流れを紹介していきます。全ての学校で同じ流れというわけではありませんが、大体のイメージを持ってもらえれば不安が少し和らぐのではないでしょうか。

【勤務初日】辞令交付と職員会議

勤務初日の業務の中心は、「職員会議」と「辞令伝達式」です。どちらが先に行われるかは自治体によって異なりますが、辞令伝達式は会社でいうところの入社式のような式典で、新任教員以外にもその年に昇進した人(新任の校長や教務主任など)が辞令を受け取ることになります。

職員会議もまた初日の大切な業務の一つで、新任教員の皆さんは、新しい職場に転任してきた教員と一緒に挨拶をすることになります。簡単な自己紹介を考え、心づもりをしておくとよいでしょう。その後、校長から本年度の人事、校務分掌、学校経営案などが示されます。同じ学年の先生と顔を合わせるのも、この場が初めてになると思うので緊張の連続の初日になります。

また、勤務初日から4〜5日後に入学式、その翌日に始業式という学校が一般的かと思います。今年1年間を共にする子どもたちを迎え入れるため、初日の段階で「週予定」(教務主任から今後一週間、どんなことをするのかが示される予定表のようなもの)を確認しておくことも大切です。

【勤務2日目】メインは職員会議と学年会

2日目のメインは「職員会議」と「学年会」です。この日の職員会議では学校経営案を受け、それぞれの役割の先生から学校内での分担が発表されます。

新任教員が特に覚えておくべきことは

  • 本年度の自分の分担(通学団担当や部活動、清掃分担、安全管理分担など)
  • 自分のクラスが担当する内容(清掃箇所など)

の2点になります。「自分のクラスが担当する内容」は、学級内で子どもたちの係を決めるときに必要になる情報です。自分の仕事だけでなく、学校の仕事をどう子どもに割り振っていくかという視点で話を聞きましょう。

職員会議が終われば、次は学年会です。主任の先生を中心に、学年内での仕事の役割を分担し、「生徒指導担当」「学年会計担当」などに分かれます。

役割が決まったらクラスの引き継ぎを行います。担任を持つ先生は、ここで前年度に作成されたクラス編成を元に、子どもの名前やこれまでの経歴などを知ることができます。生徒指導上注意が必要な子、特別な支援を要する子、保護者が要注意の子など様々な情報が掲載されていますのでしっかりと確認しましょう。特に注意が必要な情報については前担任に確認を取り「知らなかった」ということがないように注意しましょう。

ほかにも学年会では次のようなことが行われることが多いです。

  • その年度に利用する教材の採択(ドリルや資料集など)
  • テスト予定や評価基準の打ち合わせ(中学校の場合は教科部会実施することもあり)
  • 指導要録等重要文書の並び替え

こうしたことを2、3日目に行っていきます。

【勤務初日から4〜5日】入学式・始業式

先ほどもお伝えしましたが、勤務初日から4〜5日後にようやく入学式・始業式が行われます。

入学式では、1年生の担任であれば新入生や保護者の前で紹介されますが、そうでない場合は、他の教職員と一緒に式典の準備やサポートをすることになります。お手伝いに来てくれた在校生たちからは「だれ?」というような目線で見られるかもしれませんが、笑顔で話しながら自分の仕事を進めていきましょう。

クラスの子どもたちとの初顔合わせとなる始業式の日は、新任教員は式典が始まるまで職員室などで待機していることが多く、いきなりクラスに行くことはないと思います。気持ちを落ち着かせ、どんな自己紹介をするのか考えておくとよいですね。子どもたちは、どんな先生が担任なのかワクワクしながら待っています。新しい先生となれば他の学年の生徒たちも注目するでしょう。第一印象はとても大切なので笑顔を忘れず、話す内容はどの学年にも分かるように簡潔で印象的なものにできるとよいです。

忙しい年度初めにやるべきこと

勤務初日からたった数日の間に様々な会議や大事な式典が開かれ、怒涛の日々を過ごすことになります。

始業式が終われば、いよいよ通常の授業が始まります。なので、始業式までの忙しい時期に余裕があればやっておきたいのが「教材を見てみる」ということです。教科書は自治体ごとに会社が異なるため、自分が学習していた教科書とは変わっている場合があります。どんな学習が入っているのか確認すると気持ちに余裕を持つことができます。

翌週の計画(週予定)を早目に立て、自分のすべきことをはっきりとさせることも大切です。時間に追われて場当たり的に行動をしていると効率よく仕事をすることができず、大切なことを忘れてしまう可能性もあります。予定を立てながら、「いつまでにどんな仕事をしなければいけないのか」「優先順位の高い仕事は何か」などとチェックしていきましょう。また、1日1回は予定を確認する癖をつけておくとよいですね。 

また、新学期の開始から間もなく校外学習に行く場合は、早めに下見に行かなくてはなりません。というのも、校外学習や教材などを学校で行う行事には、教育委員会の許可が必要となるものがあります。認可申請は4月の初めの段階で行うことになっているため、新年度が始まったらできるだけ速やかに行わなければなりません。

忙しい中でも早め早めの準備が必要

新任教員の皆さんにとって、自分の仕事をきっちりと把握し、手順を覚えるだけでも大変だと思います。さらに、子どもたちへの配慮も必要ですし、授業や行事などのスケジュール通りに業務をこなさなければなりません。仕事に慣れるまでは大変だと思いますが、後々のことを考えて、「早めに予定を立る」「逐一、チェックする」ことを大切にして、素晴らしい教員生活のスタートを切ってもらえたらと思います。

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