若手教員必見!テストを作る際に注意すべきポイント5つをご紹介! 

経験の浅い先生が、教員の仕事をし始めて最初に困ることの一つが「テスト作り」ではないでしょうか。最近では、業者テストを利用する学校も増えていますが、教員にとってテストを作ることは、単元全体を見渡すことができ、教材研究にもなるので自分で作ることをおすすめします。では、どんなことに気を付けてテストを作るとよいのでしょうか。そのポイントを5つ紹介していきます。

評価の手法が正しいか確認する

まず、テストを作る前に確認しなければいけないことは「どんな形のテストを実施するのが正しい評価ができるのか」という点です。テストは、紙の問題を解くテストのみだと思っていませんか?それは大きな間違いです。実は、児童生徒を評価する「テスト」には様々な方法があります。

さまざまなテストの方法

「ペーパーテスト」を実施する方法には、「実技試験を実施する方法」、「自己評価を用いて、自己の振り返りを評価する方法」などがあります。例えば、小学校の国語の学習指導要領では、評価すべき観点として「主体的に学習に取り組む態度」「知識・技能」「思考・判断・表現」の3つ挙げられています。教員は、それぞれの観点について正しく評価できる手法を用いなければいけません。ペーパーパーテストは「知識・技能」や「思考・判断・表現」の評価はしやすいですが、「主体的に学習に取り組む態度」の評価はしにくいです。まずは、評価の手法を確認しましょう。

すべての子どもに合った内容のテストになっているか

テストは多くの場合、1クラスで実施するのではなく、複数のクラスで実施します。「自分のクラスでは教えていたが、他のクラスでは教えていない」ということがあってはいけません。そこで、テストを作る前に「すべてに合ったテストになっているのか」を確認する必要があります。

確認する項目は下記の通りです。

① 指導書の評価をしなければいけない部分を出題している

② 類似の問題が市販テストでも出題されている

③ 既習事項の中から出題されている

④ 学年での確認や検討をしている

特に大切なのが④の「学年での確認や検討をしている」になります。学年全体(中学校であれば教科担当)で単元の学習を始める前に確認しましょう。避けたいのは「単元の学習が始まってからテストを作成する」ことです。これをしてしまうと、教えた、教えてない問題が起きてしまいます。市販のテストを使っている場合も同様で、単元の学習が始まる前にテストの問題を確認することが大切です。評価と指導は一体化していなければいけません。テストの直前になって問題が出来上がるようなことにならないよう準備しましょう。

明確な評価基準のあるテストになっているか

次のポイントは、評価基準が明確なテストになっているのか確認することです。算数の場合には、答えが1つしかない(証明問題などは除く)ケースが多いので、評価基準がぶれることは少ないと思います。一方で、曖昧になりやすいのが「記述問題」です。特に近年は、「思考力・判断力を問う」ことが重視されています。思考力や判断力を問うような問題では、プロセスが複雑になり、指導者側がどんな基準で採点したのかがとても大切になります。

例えば、小学校3年生の算数の問題の場合「Aくんは5個飴をもっています。Bくんの2倍の飴をもっています。CくんはBくんの3倍の飴をもっています。Cくんがもっている飴はいくつでしょうか。」こんな問題があったとします。この問題の解法には「①5×2=10 10×3=30 30個」、「②2×3=6 5×6=30 30個」の2つのやり方があります。

このときに教師は30個という答えだけあっていればよいという採点基準であればどちらも正解になりますが、これでは思考力・判断力を問うことができているとは言えません。どちらかといれば「知識・技能」になります。問題の中に『AくんからCくんに何倍になったのかを考えて』という記述が入っていれば②の解法が正解になります。このように、問題を作る段階からどんな力を測りたいのか考え、採点基準をはっきりさせないと出題者側の意図としない解答が出てきてしまい、問題を解く側も悩むことになります。

さまざまな問いかけが含まれているか

さまざまな問いかけがされているか確認しましょう。テストはただ知識を問うだけでなく、テストの解き方を学ぶ場でもあります。中学校であれば高校入試があるので、入試に向けて問題慣れをさせるという意味合いもあります。

出題方式の代表的なものとしては次のようなものがあります。

・ 単語記述  1つの言葉だけを書かせる

・ 記述式   文章で考えなどを書かせる

・ 選択式   複数のものから1つ選択。複数のものから複数選択

        正解を選ぶもの。不正解を選ぶものなど バリエーションは豊富

・ 連問式   1つ目の答えを使って2問目を解く(理科や算数などで多い)

それぞれの問題で確認したい子どもたちの力の種類に合わせて選択することが大切です。

選択式の問題は読みとる力をチェックする上でも大切です。グラフの中から正しいものを選択させるだけでも、その正しいグラフを見つけるためには、他の資料と比較しなければ見つからないような問題であれば、かなり難易度の高い問題にあります。

知識や技能を測りたいのであれば単語記述や選択式、思考力や判断力を問うのであれば記述式や洗濯式の出題方法を使うのが有効です。連問式は、どこまでできているのかで学習の到達度をはかるのにはとても良い出題方法ですが、1つ間違えてしまうとその後が全て間違ってしまうことになるので、平均点が大幅に下がる可能性があります。

間違った問いや誤字はないか

最後に確認すべきポイントは「間違った出題」がないか確認することです。また、誤字脱字も注意ポイントになります。よくあるミスとしては「出題範囲では学習していない漢字や単語(英語)が含まれていた。」、「出題している単語や漢字が問題文やほかの問題のところで掲載されていた」、「掲載されている問題の解答が複数生まれる可能性がある」、「印刷をすると図表が読みにくくなってしまい、読みとることができない」などがあります。こういったケアレスミスは、実際に自分で解き、模範解答を作る他の教員に問題を解いてもらい相互チェックするなどの工夫で防ぐことができます。

自分で問題を解いた際には、必ず時間も測定しましょう。テストの時間は学校により決まっているはずです。「時間内に問題を解くことができるのか」「計算スペースはあるのか」問題を解く人の立場になると発見されるミスもたくさんあります。テストを作成する際には、作るだけでなく必ず自分で解いてみましょう。解くときにはクリティカルシンキングしながら、批判的に問題を見ていくことも大切です。入試に関わるような学年をもっている(小6や中3)では、保護者もテスト問題に関心をもっていまようにするためにもしっかりとした問題作りをすることを意識しましょう。

教師の評価基準がブレると不信感になる 最後は複数で確認を

テストが終わった後に学校にクレームが入るというのはよくある話です。そのクレームの多くは「採点基準に関わること」が多いです。テストの採点基準はとても大切なものであり、学年や同一教科でそろっていないと不信感につながります。逆に言えば、誰が採点しても同じ点数になるような出題でなければいけないということです。

問題を作るときには評価の基準を意識して、そして、できたものにはミスがあるということを頭に置き、複数の教員で確認するようにしましょう。

参考文献:教育課程研究センター.「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料.文部科学省.令和2年3月.(参照2022-12-01)

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