【2026年】道路交通法改正で自転車に青切符!児童生徒への交通安全指導はどう変わる?

2026年4月に行われた道路交通法の改正により、自転車に『交通反則通告制度(青切符)』が導入されました。特に高校生にとっては、気を付けないと警告で済まなくなるので、保護者への注意喚起を含めてしっかり理解しておきましょう。

「交通反則通告制度」とは?

「交通反則通告制度」と言われてもピンと来ない人もいるかもしれませんが、自動車でも軽微な違反(一時不停止やスピード違反など)の際に課される「青切符」が自転車の運転でも課されることになります。

ただし、自動車の青切符とは違う点もあるので注意しましょう。異なるのは以下の点です。

① 警察官が危険な運転または違反行為を認知したら、基本は指導警告を行う。

② ただし、違反行為が交通事故の原因となるような危険性・迷惑性が高い悪質な場合に検挙を行う。

③ 酒酔い運転、酒気帯び運転などの重大な違反をしたとき、交通事故を起こしたときには刑事手続(赤切符)で検挙

④ 指定された16種類の交通違反で「3年以内に2回以上、反復して検挙または交通事故を起こした」場合には、都道府県公安委員会より「自転車運転者講習」の受講が命じられる。

⑤ 免許証に対する罰則の点数はなし

 そして交通違反で取り締まりを受けた場合には「反則金」を支払うことになります。

例として

・信号無視 6,000円 (点滅信号を無視した場合は5,000円)

・一時不停止 5,000円

・携帯電話使用等(保持) 12,000円

となっており、これまでの自転車運転による違反とは比べ物にならないぐらい罰則規定が厳しくなっています。

高校生も反則金の納付対象となる

今回の罰則の対象者は「自転車の運転者 (16歳未満の者を除く)がした一定の違反が交通反則通告制度の対象」となっています。つまり、16歳以上であれば反則金納付の対象となり、高校生もこれに含まれてきます。高校になると自転車で通学する生徒も多くなりますが、通学途中で検挙される可能性もあるわけです。

16歳未満は反則金の対象とならない

 自転車の運転の違反は「16歳以上」が処罰の対象となるので、小学生や中学生が違反をしたからといっても本人や保護者が処罰を受けることはありません。ただし、悪質な乗り方や危険な運転は、指導の対象になります。

小中学校の教員は、「今すぐには反則金の対象にならないが16歳を超えると反則金の対象となること」「自転車の危険な乗り方は指導の対象になる」ということをしっかりと意識させましょう。

2. 子どもに指導をする際に気を付けること

 今回の道路交通法の改正を「交通安全指導」という面で実施するときには、どんなことに注意すればよいのでしょうか。意識するポイントを紹介します。

発達段階に応じて罰則が変わる

子どもに対して「自転車の乗り方」を指導する場合にどう指導すればよいのでしょうか。今回の改正で「罰則規定」ができることから、この規定の話をして子どもに指導したいと思う人もいるかもしれません。しかし、この方法はあまり意味がありません。当事者になる高校生や次に当事者になる可能性のある中学生相手に話をする意味はあっても、小学生に罰則の話をしてもあまり効果は見込めません。

そこで、具体的な例を挙げて説明していくのが最もよいでしょう。中学生や高校生であれば「自転車」の取り扱いからはじめて、自転車は徒歩よりも「自動車」に近い「車両」であることを意識させるとよいでしょう。自転車の法的な取り扱いについては、将来的に自動車学校で学ぶことにも関連するので、自動車の運転免許取得にも大切な話であると言えば、生徒にも身近な話として考えてもらうことができるでしょう。

小学生の場合には、罰則の話よりも「大切な命を守る乗り方をする」という方に話を持っていくのが良いです。命を守るためには、危険な運転をしないことはもちろんのこと、ヘルメットの着用や一時停止が重要であると意識させましょう。学校によっては、交通安全教室を開催し、警察の方に安全指導や実際に歩き方、乗り方を教えてもらうようなことをしている学校もあると思います。教員が話をするよりも警察の人が話をしたほうが子どもの心に入りやすいケースもあるので、事前に打ち合わせをして警察の口を使って話してもらうのもよい方法です。

「自転車安全教育ガイドライン」を活用しよう

 自転車の指導をするにあたり、根拠になる資料として使えるのが「自転車安全教育ガイドライン」です。この中には保護者向けに、発達段階に応じた指導内容が掲載されています。保護者向けですが、教員が授業で利用するのにも便利な内容です。

  

ページ数が非常に多い資料ですが、重要な部分を要約したガイドラインが各地の県警から出版物として無料の冊子として提供されている場合もあります。学校に無償で配付されていることもあるので、学校にあれば子どもたちに配付して安全な自転車の乗り方の指導に生かすことができます。

保護者への周知と正しい知識を伝える

今回の道路交通法改正の内容は、子どもたちに周知することも大切ですが、親の意識を変えることも大切です。16歳以上であれば反則金が発生する可能性があることを知らない親もいますし、そもそもどんな道路交通法の改正なのか知らないという人もいるでしょう。

子どもたちも正しいルールを知らずに「反則金がある」と脅されているだけでは意味がありません。警視庁や警察庁からの通達、また各都道府県の教育委員会からも自転車に関する道路交通法改正の案内があると思います。こうした案内文を配付し、保護者と子どもに正しい知識を周知させましょう。

命を大切にすることをしっかりと伝えよう

2026年の道路交通法の改正は「自転車の乗り方」を見直す良い機会です。残念ながら毎年のように児童生徒の交通事故による死者は多く、自転車運転中の事故もあります。また、最近では被害者になるだけでなく、自転車運転中に加害者となってしまうケースも増えてきました。自分の命だけでなく他者の命も大切にすること、命を守るためにヘルメットの着用などをきちんと行うことを新学期には必ず伝えるようにしましょう。

また、学校のウェブサイトやPTA総会などを活用して保護者にも自転車の乗り方について意識をしっかりと持ってもらうように働きかけをしていくことが大切です。

参考文献:自転車の交通反則通告制度(青切符)の導入,警視庁,https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/cycle_kaisei.files/202509.pdf

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/cycle_kaisei.files/202511.pdf

参考文献:自転車の交通安全教育 ガイドライン,警察庁,https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/pdf/gaidorain-honbun.pdf

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