【教育実習を控える学生さんへ】どんなことを事前に勉強しておく?ポイント5つを紹介

教職を目指す学生にとって大切な勉強の場となるのが「教育実習」です。
現場で貴重な経験を積むことができる一方で、教職の厳しさや現実を知ることにもなるかもしれません。
教育実習は概ね2週間から4週間で行いますが、実際に始まってしまうと非常に短いです。
そこで、これから教育実習を控えている学生さんに有意義な教育実習を送ることができる5つのポイントを紹介します。

教育実習をする前にしっかりと準備をする

教育実習に限りませんが、物事を行うためには「準備」が必要です。
準備がしっかりとできているか、できていないかで活動の内容や深みが変わります。
教育実習の期間は、遊びではありません。現場の先生に多大な労力を担ってもらい、指導してもらいます。
また、児童生徒にとっては教育実習生であっても「先生」です。先生のとしての立ち振る舞い、服装、言葉遣いなどが求められることは当たり前です。

実習する学年、教科の内容を教科書・指導書で確認

教育実習は、スタートをする前に実習でお世話になる学校へ挨拶に行くのが一般的です。
ここで指導担当となる教員や学年が分かります。大きな学校であれば実習生が複数おり、仲間作りもできるかもしれません。
実習する学年が分かったら、早速教科書を見てみましょう。教育実習生が学習した頃とは教科書の内容が変わっている可能性があります。
また、教科書は市区町村単位で採用をしているため、自分が学習した教科書とは違うことが多いです。国語で言えば、教科書によって掲載されている教材が違うので、担当学年が何を勉強しているのか知ることが最初にすべきことです。

指導案の書き方を勉強しておく

教育実習で作成しなければいけなくなるものに「指導案」があります。
指導案とは、1時間の授業の流れを示したもので「授業の目的」「1時間の展開例」「評価方法」などを記載します。

指導案の作成には基本の形式があります。まずは指導案の書き方の基本を理解しておきましょう。
指導観や単元観は、授業をする教科の学習内容を理解して書く必要があり、初めてその授業を見た人が「どんな授業」であるのかを分かりやすく記述する必要があります。
書くときに意識しなければいけないのが「教師の動き」と「児童生徒の動き」です。
教育実習生の場合、教師の動きはイメージができるかもしれませんが、実際に子どもに接していないので児童生徒の動きは想像するしかありません。教師が質問をしたときに予想される反応、答えをできるだけ予想して、準備しておくことが大切です。

また、授業を考えるときにも「目的を認識する時間」「考える時間」「定着させる時間」(指導書によっては「導入」「展開」「まとめ」と表記)の3つに区切って考えるようにしましょう。実習を迎える前に模擬指導案を作成し、一度模擬授業を行っておくと作成のイメージがしやすくなります。

実習に必要なものをあらかじめ購入しておく

教育実習をする前に、実習に必要になりそうなものは準備をしておきましょう。
服装に関してはフォーマルの場面と活動の場面を使い分けることになり、特に最初や最後のあいさつのときにはスーツを着用することになります。
活動中も基本はスーツですが、教科によってはジャージが必要になったり、シューズが必要になったりします。子どもの前に立てば、教育実習生であっても「教師」です。
保護者からも同様の目で見られることになります。身だしなみについては特に意識をしたほうが良いです。
また、茶髪やピアスといった大学生ではトレンドのものであっても、学校では認められてないものが多くあります。学生気分ではなく「一社会人」として臨む意識を持ちましょう。

実習中の行動の特徴として「立ったまま作業をする」ことが多いです。
何かをメモをするときにすぐできるようにバインダーがあると便利です。
また、個人情報に関わること以外をメモするのであればタブレットを利用することもできますが、個人の端末利用は学校に確認しましょう。
最後に、学校現場はまだまだパソコン文化です。書類はWordやExcelを使っていることが多く、現在の学生さんのようにクラウドを利用することが前提のパソコン使いには対応できない可能性があります。
実習生自身がWordやExcelを使うことができないのであれば、少し勉強しておいたほうが良いかもしれません。

実習期間の生活プランを立てる

教育実習の期間は、かなり忙しくなります。そのため、事前に計画的に予定を立てておかないと最後に苦しむことになります。
まず、基本的なことですが、教育実習期間中にアルバイトや学校の行事などが入らないようにしましょう。
土日であってもバイトをしているような時間はありませんし、大学の授業に出ていれば実習を休まなければいけません。教育実習は全ての日参加して「実習完了」になる原則は忘れないようにしましょう。

次に実習の期間を3つに分割します。
実習期間は取得する免許状によって2週間から4週間と幅あると思いますが、実習期間を3分割して、最初の3分の1を「つかむ」、次を「体験する」、最後が「テスト」です。「つかむ」の期間は比較的余裕があります。少し早めに帰れるかもしれません。
その間に、子どもの観察記録をしっかりと残しておきましょう。クラスに配属されていれば一人ずつどんな特徴があるのかメモを作っておくだけでも後で便利です。「体験する」時期から忙しくなります。
特に教材研究を入念にしなければいけません。そして、授業のプランニングを作り実践します。
最初のうちは、話す言葉まで準備しておくと子どもが混乱しないでしょう。

最後に「テスト」です。教育実習期間中の指導教官や校長などに授業を見てもらいます。ここでは評価される立場になるので、まとめとしてしっかりと教材研究をしなければいけません。下手をすると土日も指導案作りで忙しいような状況になります。
教育実習は、後半になるにつれ徐々にきつくなっていくので、自分の生活スタイルを実習用にシフトしておくことが大切です。

子どもが興味を持っている話題を仕入れておく

最後のポイントは、「子どもの好きそうなネタを仕入れておくこと」です。
スポーツやピアノなどで特技がある人は、それを活かしましょう。子どもたちは「すごい」と思った人に対して親近感をもつものです。
また、実習生が子どもだったころに比べると時代が急速に変わっています。
流行りのものを知っていたり、一緒にゲームの話題をしたりと担任の先生とは違う立場で話をすることができるのは教育実習生の強みでもあります。
子どもとの距離感を上手にとる必要はありますが、子どもが「すごい」と思えるようなネタを持っているとよいですね。
初めて子どもの前であいさつをするときは、自分の良い部分をアピールするチャンスでもあるので、子どもが近づいてくるような話ができるように準備しましょう。

何事も事前準備をしっかりすることは社会人としても大切

教育実習をするにあたり何よりも大切なことは「準備」です。
実習が始まってから考えるのではなく、ある程度のシミュレーションをしてから望むことは大切です。
最近の教育課程をもっている大学では、「教育実習」の前にボランティアやチューターとして学校現場に入り、単位として認定するカリキュラムを採用しているところもあります。
短い実習を充実したものにするためにも、現場の空気を知り、実習をどう過ごすか考え準備しておきましょう。

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